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2004年8月30日

WiFiFoFum

 無線LAN(WiFi)のアクセスポイント(AP)探査ツールと言えば、もっとも有名なのは"NetStumbler"だろう。過去に、筆者もノートパソコンやPocket PC用の"MiniStumbler"で探査したWiFiのAPを、市販電子地図ソフト上へ、その位置をプロットするツールなども紹介している。
 しかし、Pocket PC上で動作をする旧バージョンのMiniStumblerは、無線LANアダプタとの相性がきつく、CFカードスロットへ、CF/PCカード変換アダプタを用いて、ORiNOCO(互換やOEM含む)のPCカード型無線LANアダプタを用いるなどしないと、動作できなかった。これに対して、新バージョンのMiniStumblerでは、対応する無線LANアダプタが大幅に増えており、非常に使いやすくなっている。これは、パソコン版のNetStumblerも同様である。
 新バージョンのMiniStumblerは、無線LANアダプタの相性が緩和された反面、GPS受信機との相性問題が発生するようになってしまった。アクセスポイント探査ツールには、その位置を記録するため、GPS受信機は不可欠なデバイスである。
 実際、筆者の手持ちのGPS内蔵Pocket PC"Mio 168"へ、先日購入したばかりのSanDisk製SDIO対応無線LANカードを装着し、MiniStumblerを試してみた。問題なくSDIOスロットへ挿入した先日購入したばかりのConnect WiFi-SDカードを認識し、周辺のAPを探査し、リストへ表示してくれる。しかし、内蔵のGPS受信機ポートを認識するのだが、測位データを取り込むことができず、"Time Out"というエラーを、GPSステータスへ表示してしまう。
 GPSポートの設定をいろいろと試してみたり、GPS受信機のバージョンが異なる、対米モデルへ日本語OSをインストールした試作版の日本語版Mio 168でも、同じエラーが表示されてしまうので、GPS受信機のバージョンやNMEA0183のバージョン問題でもなさそうである。
 そんな中、"WiFiFoFum"を紹介してもらったので、これを試してみると、いとも簡単に、SDIOのWiFi-SDカードMio 168内蔵GPS受信機を認識して、動作をしてくれた。このWiFiFoFumは、"CE.NET"対応のPocket PCでないと動作しないので、筆者の手元にある東芝GENIO e500Gと純正無線LANアダプタでは、"CE.NET Compact Framework"のライブラリをインストール(Mio 168では不要)しても、動作できなかった。

WiFiFoFum1.jpg

Mio 168でWiFiFoFumを起動したら、最初にGPS受信機の設定を行う。デフォルト設定では、COM1にGPS受信機ポートが設定されているので、これをCOM2に設定する。通信ボーレートは、デフォルトの4800bpsのままでよい。設定が完了したら、「Open」ボタンをタップすると、Mio 168の内蔵GPS受信機が測位を開始する。

WiFiFoFum2jpg.jpg

無線LANアクセスポイント探査速度なども、設定することが可能だが、デフォルトのスキャン速度でも徒歩ベースなら十分な速度のスキャンをしてくれる。スキャンされた情報は、WEPのオン・オフ、MACアドレス、SSIDなど、NetStumblerやMiniStumblerと同等のAP情報をスキャンすることが可能だ。

WiFiFoFum2_1.jpg

画面を横スクロールさせると、GPS受信機によって得られた、スキャンした場所の緯度経度情報が、アクセスポイントの情報として記録される。電波の弱いアクセスポイントの場合、スキャン時にGPS受信機がオンになっていないときの情報のままで、"0"が記録されているのがわかる。緯度経度の記録形式は"度.10進数"だ。

WiFiFoFum2_2.jpg

WiFiFoFumの便利なインターフェースとして、スキャン結果のアクセスポイントSSIDをタップすることで、そのSSIDのアクセスポイントへ接続を試みることが可能となっている。もちろん、接続を試みるアクセスポイントのWEPがオフになっている必要がある。(画面のアクセスポイントは、筆者宅のアクセスポイントである)

WiFiFoFum3.jpg

WiFiFoFumの特徴的な画面として、レーダースクリーンを模したアクセスポイント表示機能がある。これは、GPS受信機によって得られた位置情報を元にした表示ではなく、電波強度やS/Nを元にして擬似的にレーダ画面表示を行っているだけで、位置情報をあらわしているわけではない。ちなみに、バックの画面は変更も可能だ。

WiFiFoFum4.jpg

WiFiFoFumのログファイル記録形式は、一般的なTEXT形式の他に、Excleやデータベースで読み込みやすいCSV形式、GISで用いられろPOI(Point Of Interest)形式など、加工しやすい保存ファイル形式が選べるので、ログデータを他のアプリケーションで活用しやすいだろう。ちなみに、*.WIS(Wi-Scan)形式とはWiFi APスキャンツール用の解析ソフトで用いられるようだ。

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コメント

おはようございます。

詳細な動作レポートを、有難うございます。

>Mio 168へ標準添付されている、Pocket Digital Mappl
>e版をなんとか作ってみようかと
実は私も、eMbedded VB で書きはじめましたが・・・
何分(PocketPC)は、はじめてなもので苦戦してます。(^^;

投稿: Wink | 2004年9月 1日 10:06

pocket pc用のバンコクやタイのGPS対応MAPがあれば、mio168は欲しいところです。MAPの情報、ご存知でしょうか?

投稿: siam_breeze@Thailand | 2004年9月 1日 11:31

Winkさん、こんばんは~

おぉ、VBで書かれてますか、ターゲットの電子地図はなんですか?
私が前に作ったのは、ソースが無くなったので・・・それと、未公開情報へのアクセスもあるので、FGPSでの公開のみで、おしまいです。
やはり、Pocket PC(Mio 168)で完結させるとなると、ターゲットは、Pocket Digital Mappleかなと思ってます。NAIが作ったPocket Excleの変換ツールを改造してしまおうと思ってます。(これなら、送りますよ)

投稿: 清水 隆夫 | 2004年9月 1日 22:35

siam_breeze@Thailandさん、こんばんはです。

バンコクの地図は、GPS対応というか、Mio 168での実績は、過去の日記で紹介している、BKK MAPです。これは、パンティップ・プラザの3Fの店で売ってます。GPS日対応のものるので、注意してください。

http://tshimizu.cocolog-nifty.com/good_job/2004/03/bkk_map_adventu.html

http://www.thailandonline.info/bkkmap/

同じ店で、Pocket PC用もPalm用も、タイ全土やバンコクのみやら、いろいろ売ってますので、選んでみてください。それから、ESRI Thailandで、GARMIN用のナビソフトも販売してますね。
これをベースにして、5月にトヨタ・カムリの最上位クラスへ搭載されたカーナビ(ハードはGARMIN)に搭載されています。タイ王国初のカーナビシステムです。
GARMINのGPS+PalmマシンiQue 3600にも、同社がタイ全土のナビ対応地図をバンドルして販売しています。GARMINのMapSauceも、ESRI Thailandの地図データを利用して、MapSource Thilandを販売開始したようですね。

投稿: 清水 隆夫 | 2004年9月 1日 22:43

早速W-ZRO3にインストールしました。
きちんと動作するのですが、SSIDをホールドしてもConnectのプルダウンが出てきません。
もちろんWEPはoffなんですけど・・・
こういう事をこちらに書き込みは、失礼かと思いますが、何か設定などあるのでしょうか?
宜しくお願いします。

投稿: 吉田 | 2006年4月 7日 13:56

吉田さん、こんばんは、

私はW-ZERO3を所有してないので、断言は出来ないのですが、inView N-911やMio168へ、SDIO型の無線LANを使用した場合の事例を、ご紹介しておきます。

SanDisk製:問題なくコネクトが可能です。

プラネックス製:吉田さんと同様にコネクトが効きません。ただし、WiFiFoFumは動作します。

シーガイズ製:WiFiFoFumで無線LANデバイスを認識できず、動作できません。

これらは、ドライバソフトの仕様が異なる為に発生しているようで、過去にもWiFiFoFumではありませんが、miniStumbler等も特定の無線LANカードでないと動作できませんでした。(現在でも選びますけど)

ということで、恐らくはW-ZERO3に搭載されている無線LANのドライバの仕様が、WiFiFoFumが必要とする仕様では無いのが原因だと思います。

W-ZERO3にも、せめてSDIOかUSBホストが装備されていて、周辺機器が接続可能であれば、こういった問題も回避できるのですが・・・

ちなみに、私はGPS受信機が、同様にW-ZERO3では使用できないので、購入はパスしました。

投稿: 清水 隆夫 | 2006年4月 8日 02:07

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