知的所有権とは?
起動しなくなったデスクトップパソコンの復旧作業は、捗っていない。9月1日に、麹町まで仕事の打ち合わせに行ったついでに、秋葉原へよって代替マザーボードを購入してきた。故障(?)したマザーボードはATXサイズだったが、新たに購入したのはE-ATX(Enhanced ATX)サイズのため、現用中のケースに入るには入るが、一部干渉してしまう。結局、ケースも新調することになりそうだ。
さて、タイトルの「知的所有権」(知的財産権でもよい)だが、企業では特許や実用新案などをイメージするだろう。筆者も、某国内大手総合電機メーカで、知的財産啓蒙のQC活動を担当していたことがある。社員に、特許や実用新案を提出してもらい、それらの申請が登録された場合、報奨金が社員に出る。
もちろん、雀の涙程度の金額だし、その知的所有権は、会社名義となってしまう。これは、日本の企業の多くの規定もそうなっている。これが、問題になっているのは、ニュースでも大きく報じられているのは、ご存知のとおりだ。特に、研究所などでは、大きな問題となっているようだ。
個人に話を移すと、「知的所有権」の代表的なものには、著作権がある。筆者も執筆業を営んでいるので、著作権を所有している書籍も多い。日本の場合、著作権は特に申請を必要とせず、公開した段階で、自動的に権利が発生する。これは、インターネットでの公開も含まれているので、Blogなどでの文章、写真、図版なども、全て公開された段階で、著作権が発生している。
しかし、インターネットでは、時として著作権を無視したコンテンツが多くみられる。これらに、全て抗議していたら、時間がいくらあっても足りはしない。また、それが悪意のある侵害か、そうでないかにもよるし、営利を目的としたものであるかどうかでも、抗議の対象にするかしないかを判断している。
筆者の、9月2日の記事「日本語版Windows XP SP2正式公開」だが、一つのトラックバックがある。トラックバックの発信元は「中沢's Blog」の「Windows XP SP2 の配布スタート」という記事(注:本記事投稿後、記事は削除された)。この記事に掲載されている画面は、筆者が画面キャプチャしたものが使われている。無論、筆者には再利用の許諾連絡は無く、勝手に使用しており、唯一トラックバックがあっただけだ。
記事中、筆者のBlogからコピーしたという記載もなく、オマケに画像ファイル名までも勝手に変更している。これは、明らかに筆者の著作権を無視した行為ではないだろうか。一般的な個人のBlogであれば、無視しても良いのだが、これを行っているのが、「金沢工業大学大学院知的創造システム専攻」の学生さんである点だ。
知的創造システムを学んでいる大学院生であれば、当然ながら知的所有権(著作権を含む)を学ばれているハズだと思うのだが、いかがなものだろうか。
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コメント
いつも楽しく拝見させていただいております。個人であっても,複製などはできないと思います。私的な利用か引用とかでなければ。
著作権法は親告罪ですので,単純に放置されている場合も多いと思います。また,判例が出ていない場合も多いため,どこまでが私的複製の範囲内か,引用かなどの判断がわからないので裁判となると面倒だしという場合も多いのかもしれません。
投稿: 山田@MN | 2004年9月 3日 20:26
山田@MNさん、お世話様です。毎日の「Mobile News」発行、お疲れ様です。
インターネットの著作権問題は、従来の印刷物や著作物等の延長上で考えると、一概に複製問題、個人レベルか、営利目的か等、グレーな面が多いですね。私自身は、オリジナルではなく、コピーしたと言うことが明記されていれば、問題はないかと思っています。
極端な例ですが、Googleのキャッシュ、或いはInternet Archive: Wayback Machine(http://www.archive.org/web/web.php)の様な存在がある以上、個人のWebサイトなりBlogであっても、同様だと言う意識です。
最近の私のBlogに、やたら台湾のモバイル系サイトからのアクセスが多いので、ジャンプ元(http://www.mobile01.com/topicdetail.php?f=61&t=36050)のMobile01を見てみたら、なんとこのBlogのURL記述だけではなく、URLをインクルード表示しているのです。思わず笑っちゃいました。幸い、私は台湾語が読めますので、悪意のある表示でないことは理解できますが、似たような海外のサイトでは、URL表示を行って、台湾レポートの写真をコピーして紹介してました。
今回の例では、オリジナルの情報元を明記せず、図版をあたかも自分が画面キャプチャしたかの様な記事に問題があるわけで、明らかに著作権を無視した行為でした。
しかし、ご本人も謝罪され、当該コンテンツを直ちに削除されたので、誠意ある対応をしてくれたので、本件は解決したと思っています。ご本人も悪意が全く無く、つい「うっかり」の結果だった事は明らかです。でなければ、わざわざトラックバックを、本Blogへ送ってきたりはしないでしょう。
山田@MNさんも、私と同じ執筆・出版業ですので、著作権問題にはシビアかと存じます。また、情報交換などさせていただければ幸いです。コメント、ありがとうございました。
投稿: 清水 隆夫 | 2004年9月 3日 22:38