Scythe STEALTH POWER
筆者の新たに購入した、デスクトップPC用パーツの、マザーボード、CPU、メモリ、ビデオカード、そしてHDDを、従来使用していたパーツと置き換えて、とりあえず8月末の時点から、稼働を開始している。つまり、旧デスクトップPCのケースと電源(その他FDDやメモリカードリーダ、DVDドライブ)は、そのまま使用していた。
しかし、元々の電源は450Wの出力だったのだが、空冷用のファンが決して静かではなく、ケースに装備しているファンは、回転数が制御できるようになっているので、静かに使用したい場合や、真夏の猛暑の場合など、ファンの回転をマニュアルではあるが、コントロール出来たのだが、電源のファンだけは制御できなかった。
そこで、折角パーツの殆どを入れ替えたので、電源も入れ替えを行ってみた。今回、筆者が購入した電源は、Scythe社の「STEALTH POWER」(SEMI-FANLESS 450W)だ。STEALTH POWERは、セミファンレスと言うことで、完全なファンレス電源ではないのだが、ファンの制御をマニュアル設定や、温度によって自動でファンの回転を制御する機能が装備されている。
STEALTH POWERの筐体は、ブルーのアルミの押し出し成形によるボディで、背面には黒い大型のヒートシンクが装備されている。ヒートシンクは、PCのケースへSTEALTH POWERを装着した場合、大きくはみ出す格好になり、放熱を外部で行う様に設計されている。
このため、PCケースの電源部分の形状によっては、STEALTH POWERを装着出来ない場合も考えられる。幸い、筆者の使用している総アルミ製PCケースでは、問題なく装着が可能だった。
STEALTH POWERに装備されているファンは、一般的な電源に装備されているファンと同じであるが、回転数は最大でも1300rpmと、比較的低回転であるため、回転音は静かな方だと思う。数値的には、最大回転数の場合でも、13dbAとなっているので、筆者が改装前に使っていた、同じ450W電源よりも数値的にも静かだ。
通常の電源であれば、入力電圧の切替スイッチは、背面に装備されているのだが、STEALTH POWERでは内側に装備されているのも、珍しい構造だ。最も、日本国内で使う場合には、切り替える必要も無いので、特に内側であっても全く問題は無い。
STEALTH POWERの背面に装備されている、ロータリー型の切替スイッチは、「FFCS」(Flexible Fan Control System)と名付けられた、温度制御によってファンの回転数を、自動制御するための設定スイッチである。このスイッチを、「FAN OFF」に設定すれば、STEALTH POWERは、完全ファンレス電源として動作するが、最大容量は350Wとなってしまう。
また、「AUTO」に設定すれば、ファンは常時回転することになるのだが、その場合には電源の温度によって、850rpm ~ 1300rpmの間で、ファンの回転数が自動制御される。他にも、「50度」(1100rpm ~ 1300rpm)、「60度」(1150rpm ~ 1300rpm)、「70度」(1200rpm ~ 1300rpm)、「80度」(~ 1300rpm)の設定が可能だ。
この設定値の、70度と80度は、レッドゾーンなのだろうか、設定温度が赤で表示されている(ちなみに、AUTOだけは緑で表示)。通常は、AUTOの設定で使用することになるのだが、夏の猛暑で室温が高い場合には、ファンは殆ど周り続けていた。しかし、このところ涼しくなってきたので、ファンの回転数も低めになってきている。
試しに、FAN OFFで使用してみたが、背面に装備されたヒートシンクの温度が、かなり上昇してしまうのだが、とりあえずオーバーヒートでサーマル・シャットダウンをすることもなく、動作し続けてくれたので、筆者の環境であればSTEALTH POWERは、夏以外はという条件は付くが、完全ファンレス電源として使えそうだ。
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