新Socket Bluetooth GPS受信機
米Socket社の新型「Bluetooth GPS Receiver」を注文していたのだが、やっと筆者の手元に届いた。米国では、既に以前から発売されていた、新型となるSocket Bluetooth GPS Receiverだが、国内販売がやっと開始された。日本では、Socket社の日本代理店である、シーエフ・カンパニー社の扱いとなるが、国内販売の為に、Bluetooth機器の国内販売に不可欠な、TELECの認定を取得する関係で、発売が今になったようだ。
Bluetooth GPS受信機に限らず、国内で使用が許されるBluetooth機器や無線LAN(Wi-Fi)機器には、必ずTELECの認定が必要となる。同様の制度は、米国の場合にはFCCの認定が、BTQやWi-Fiの認定の他に必要となり、電波法上非認定の機器の運用は認められていない。
無論、BluetoothやWi-Fiを内蔵している、携帯電話やPDAの場合でも、日本国内で使用する場合には、TELECの認定の認定製品でない場合は、それらの機器を運用した段階で、電波法違反に問われることになるので、輸入機器を使用する場合には、注意が必要だ。
以前に筆者が入手した、同じSocket社のCF型Bluetoothアダプタと異なり、白箱のあっさりした梱包となっている。そう言えば、数年前に米国で入手した、初代Socket社のBluetooth GPS Receiverも、同様の白箱仕様だったのを思い出した。
内容物は、新型Bluetooth GPS Receiver本体と、AC充電アダプタ、各国のACプラグアダプタ(4種類)、車載用シガープラグ型DC充電アダプタ、車載用アダプタ用延長充電ケーブル、そして説明書(英文)だ。
この他、小冊子として、各国の規格をパスしている説明書も同梱されており、これには日本語による説明も含まれている。
新型Bluetooth GPS Receiverは、平たい鼓型のボディをしており、鮮やかな青い筐体と、Socket社のロゴマークがエンボスで施されている。左右の底面には、ラバーの帯が装備されており、車載時にダッシュボード上へ置いた場合の滑り止めを兼ねている。
特に、ストラップを取り付けるような穴はなく、手に持った感じでは帯状のラバーが、滑りにくいこともあり、誤って落としたりしにくくなっているのだが、やはりネックストラップを取り付けられる様な、穴があった方が良かったと思う(旧型にはストラップ用ホールがあった)。
ボディの底部には、スライド型の電源スイッチがある。スイッチの形状は、大きく滑り止めの突起などもあるので、使いにくくは無い。また、スライドには、堅めに設定されているので、誤って電源を落としてしまったり、逆に誤って電源を入れてしまうような事は、少ないだろう。
動作確認用のLEDは、電池(左)、測位(中)、Bluetooth(右)があり、測位を開始すると、真ん中の緑のLEDが点滅をはじめる。
ボディの裏側は、交換式のリチウムイオン電池の交換蓋となっている。滑り止めの帯状ラバーは、四隅だけに装着されているが、筐体と同じ色なので、あまりラバーが目立つようなことも無い。
付属してくるAC充電アダプタは、5V/1Aの容量で、形状はMiTAC社のMio 168RS/Mio 168へ付属してきたACアダプタと、全く同一の製品でメーカも同じだ。しかし、DCプラグの形状が異なるので、Mio 168RS/Mio 168と共用することは出来ない。しかし、DCアダプタの形状は、inView N-911と同一の、外径4mmφ、内径1.7mmφの統一型センターピン5Vプラスなので、inView N-911やGENIOシリーズ、PSPと共有することが可能だ。
本体、右側の帯状ラバーを外すと、充電用コネクターが現れる。他の三カ所の帯状ラバーも、同様に外すことが出来るのだが、その中にはコネクターは無く、ラバーの固定用に穴が空いているだけだ。出来れば、同様の構造によって、外部接続用のGPSアンテナを接続できる様になっていればと思うのだが、残念ながら、新型Bluetooth GPS Receiverには、外部GPSアンテナ用コネクタは装備されていない(旧型には装備されていた)。
新型Bluetooth GPS Receiverに使用されている、リチウムイオン充電池は、3.7V/900mmAの容量で、裏蓋を外すことにより、簡単に交換できるようになっている。旧型では、交換式ではなかったので、出先で電池が切れた場合、別の電池から充電する必要があったが、新型では予備のリチウムイオン充電池を用意しておけば、出先での交換も容易なのは、ありがたい。
大きさは、煙草の箱よりも一回り小さいサイズで、旧型とほぼ同じサイズだ。平べったい鼓型の筐体は、思った以上に手に馴染むのだが、やはり専用ケースを使用した方が、取り回しには楽な感じだ。重さは、旧型よりも若干ながら重くなっている感じがするが、内蔵電池の容量が増えているためだと思われる。
今回は、外観などのレポートを中心にしたが、次回はSocket新型Bluetooth GPS Receiverに搭載されている、独u-blox社製の16チャンネルGPSエンジンである、「ANTARIS」の性能などをレポートする予定だ。ANTARIS最大の特徴は、SiRFシリーズなど、他のGPSエンジンでは、1秒間隔でのデータ出力が殆どだが、ANTARISでは4Hz出力、すなわち1秒間に4回の測位データ出力が可能になっている点だ。
特に、SiRF IIe/LPを搭載していた、旧型のSocket Bluetooth GPS Receiverと、ANTARIS搭載となった新型のSocket Bluetooth GPS Receiverを比べたレポートを行う予定である。
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コメント
久しぶりの書き込みです。
おお、待望の新型ですね!
はやくレポートしてください!
待ちきれません!
投稿: エピゼマ | 2005年10月25日 20:21
エピゼマさん、こんばんは、
日本では新発売ですけど、米国ではかなり前から、このモデルになってましたが、個人輸入しても、TELECOM非認定では、日本で使うと、御法度ですので。やはりコンプライアンスを守るということで・・・
測位速度や感度は、SiRF Star II e/LPと比べて殆ど変わらない感じで、SiRF IIIよりは、やはり感度面で落ちます。
ただ、4Hz出力というのと、SiRF系に比べて、データ出力の遅れが無いので、車載(バイク)で使うには、良い感じだと思います。
今、4Hz出力の設定で、悪銭苦闘中・・・途中で、雨降ってくるし(苦笑) まぁ、本体をビニール(ジップロック)に入れて、室内から操作できるのは、Bluetoothならではですけど・・・
投稿: 清水 隆夫 | 2005年10月26日 23:56
こんばんは。
この機種のレポートを楽しみにしています。危うくBT338を買うとこでした。やはり少々高くても国内認定されたモノを使いたいものです。
TELECOM認定のGPSリストなんて、どこにあるのでしょうか?検索しても見つかりません。
オススメBluetooth GPS受信機はなんですか?
投稿: ライカー | 2005年10月27日 19:30
ライカーさん、こんにちは、
そうですね、やはり国内で使うと違法になる機器は、困りますよね。販売する側も、「国内で使うと違法です」という表示をすべきだと思います。
知らずに使ってしまってという場合でも違反は違反ですから・・・まぁ、確信犯(某所では「電波暴走族」と呼んでましたが)も多いのですが・・・そう言う意味では、私も前科者(苦笑)
TELECの認定機器一覧は、Bluetoothや、Wi-Fi機器の他にも、多くの無線認定機器がリストアップされているので、解りにくいです。
過去に、私が把握しているBluetooth GPS受信機で、コンシューマ向けとなるTELEC認定品は、旧Socket(EMTAC社のOEM)、ソニー(製造中止)程度で、後はHPでセット販売されている物くらいでしょうか。
使用する環境でも異なるのですけど、選択肢が無さ過ぎなのが、困った限りですので、そういう意味では、今回の新型Socket製品が、無難かなと思います。
#ライカーさんのハンドル、No.1(副長)さんとお呼びした方がよろしいのかな?
投稿: 清水 隆夫 | 2005年10月28日 17:22
清水さん、こんばんは。
さすが、トレッキー。嬉しい反応です。No.1もいいですねぇ。晩飯時にTNGを観て、寝るのが日課になってます。(笑)語りだすと止まらないのでGPSに戻して・・・と。
ะ販売する側も、「国内で使うと違法です」という表示をすべきะという意見には全く同感です。キチンと情報開示した上で、客の判断にまかせるのならまだ良心的なのですが。少なくとも私は違法GPSを取り扱っている国内サイトからは何も買う気がしません。(でも、そこでしかないのもあるから困ってます。)
HPでセット販売されている物、気になっていました。ハギワラさんに個別売買してほしいですね。でもまずは新型Socket製品のレポートの続編をお待ちしています。私もバイクでの使用を念頭に置いています。
投稿: ライカー | 2005年10月29日 00:50
ライカー艦長、こんにちは、 {ネメシスでタイタン艦長へ就任されましたので} (^O^)
私も、スタートレックなら、何時間でも語りたいです(笑)。今年のコンベンションも盛大でしたが(生ピカード艦長に感激でした)、来年は40周年ということで、お祭りは間違いなしなので、今から楽しみです。
ハギワラ製のBluetooth GPSも、興味津々なのですが、単体売りを、ホント希望しています。
スタートレックの話題にしても、GPSの話題にしても、mixiのコミュニティがいくつもあり、みな中々盛況です。機会があれば、是非、覗いてみてください。
新Socket GPS受信機のレポート、今少し、お時間をください。鋭意、挑戦的に評価中です~ (苦笑)
投稿: 清水 隆夫 | 2005年10月29日 16:10
新Socket GPS受信機のレポートはどこで見られるのでしょうか。
投稿: Vel | 2006年3月17日 10:58
Velさん、こんにちは、
使用レポートは、Caplio Pro G3と組み合わせてのレポポートを二つ掲載しています。
本Blog、左側のサイドメニューから、「Caplio Pro G3」をクリックしてください。
PCやPDAとの組合せによるレポートは掲載しておりません。追試で、4Hzに挑戦したんですが、残念ながら出力出来ませんでした。ご参考まで。
投稿: 清水 隆夫 | 2006年3月17日 18:09