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2006年9月23日

HAiCOM HI-406BT-C (BTGPS/3c)

 日本の技術適合規格(技適)を取得した、日本でも合法的に使用可能なTELEC認定のBluetoothGPS受信機「BTGPS/3」こと台湾HAiCOM社製「HI-406BT」が、パソコンGPSショップSPA」から発売になったので、早々に入手して評価してみた。このBTGPS/3ことHI-406BTには、電子コンパスを内蔵している上位モデルの「BTGPS/3c」こと「HI-406BT-C」があり、今回筆者が入手したのは、この電子コンパス内蔵型のBTGPS/3cことHI-406BT-Cだ。

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 電子コンパス内蔵型のBTGPS/3cことHI-406BT-Cのパッケージは、欧米版のパッケージだったが、なかなか凝ったパッケージで台湾製品にしては、珍しく過剰デコレーション梱包な製品だ。パッケージには、SiRF Star IIIを搭載している高感度GPS受信機であることを表示し、Bluetoothのロゴも大きく表示している。
 このBTGPS/3cことHI-406BT-C筆者は6月に台湾の台北で開催されたCOMPUTEX TAIPEI 2006で、HAiCOM社のブースにて詳しい商品説明をHAiCOM社のエンジニアよりレクチャーされており、その時点でHI-406BTHI-406BT-Cは、まもなく日本での販売が開始され、今は技適の申請中であると聞かされていた。それから三ヶ月経過して、日本で販売開始されたのは、(台湾企業にしては)早いと言うべきだろう。

クリックで拡大ポップアップ Hi406btc_2

 筆者の入手したBTGPS/3cことHI-406BT-Cのパッケージに同梱されていたのは、本体のBTGPS/3cことHI-406BT-Cに加えて、AC電源充電器とDC電源充電器(シガープラグ・アダプタ)、充電用ケーブル、ビニール製ケース、ユーティリティを収録したCD-ROM(8cm)だったので、恐らく電子コンパスを内蔵していないBTGPS/3ことHI-406BTに同梱されているアクセサリーも同様だろう。
 BTGPS/3cことHI-406BT-Cに装備されているスイッチは、電源スイッチと電子コンパスへの切り替えスイッチ(恐らくBTGPS/3ことHI-406BTには未装備)、GPS動作を示すLED(緑)は、電源パイロットランプを兼ねている。Bluetoothの動作ステータスは専用のLED(青)が装備されている。加えて充電用のコネクタが装備されている。また、外部GPSアンテナ接続用のコネクタも装備されているので、車載時にも安定した受信が行える。
 注意しなければいけないのは、この充電用コネクタがミニUSBではなく、ミニIEEE1394のコネクタであり、汎用のUSB・ミニUSBのケーブルでは充電が出来ない点だ。BTGPS/3cことHI-406BT-Cに付属してくる充電ケーブルは、片側はUSBでもう片方はミニIEEE1394の形状という、ちょっと特殊なケーブルなのだ。
 何故、ミニIEEE1394のコネクタがBTGPS/3cことHI-406BT-CBTGPS/3ことHI-406BTも)に採用されているのかと言うと、このコネクタでオプションのシリアル・ケーブルアダプタを接続することで、Bluetoothだけではなくシリアル接続でもPCPDAと接続が可能になっているからだろうと、筆者は勝手に推測してみた。

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 さて、BTGPS/3cことHI-406BT-CBTGPS/3ことHI-406BT)のGPS受信機性能だが、SiRF Star IIIを搭載しているので、初期測位速度も高速だし、感度も十分に高感度なので、SiRF Star III搭載の受信機としては標準的な感度だ。Bluetoothに関しても癖がないので、筆者の環境ではPCPDAは問題なくペアリングが出来たし、リコーのGPS対応デジタルカメラ「Caplio Pro G3」へ装着したSocket社製のCFBluetoothアダプタで、問題なく緯度経度や高度をExifデータとして撮影画像にも記録ができた。
 ただ残念なのは、電子コンパスを内蔵しているBTGPS/3cことHI-406BT-Cは、内蔵の電子コンパスが、独立して非内蔵のBTGPS/3ことHI-406BTへ搭載されているだけで、NMEAのセンテンスとしてデータ出力がされない事だ。BTGPS/3cことHI-406BT-Cの上面は、黒の透過プラスチック素材で覆われており、電子コンパスを動作させると、この部分の内部へ装備されている12個の赤・緑LEDが派手に回転表示を行った後、北を赤のLEDが示し、南を緑のLEDが示す。
 BTGPS/3cことHI-406BT-Cに装備されている表示LEDの個数が12個なので、12ポジションの方位表示かと思うが、実際には隣り合う二個のLEDが同時に点灯する場合もあるので、中間ポジションも判別可能なため24ポジションの方位を知る事ができる。紙地図などと併用すれば、便利に使用可能な電子コンパスであるが、惜しむらくはGARMINの電子コンパス内蔵ハンディGPS受信機の様に、HDGセンテンスでNMEAデータ出力をサポートしていない事だ。
 アナログではあるが、アウトドア・ショップなどで売られている磁気コンパスを購入すれば、BTGPS/3cことHI-406BT-Cと同等以上の精度で、方位を知ることができるので、派手な電子コンパスの起動時のデモと合わせて、人に見せる程度の事しかできないため、純粋にBluetooth型のGPS受信機としてならば、電子コンパス非内蔵のBTGPS/3ことHI-406BTを購入して、コンパスは安価なアナログ磁気コンパスを購入した方が、コストパフォーマンスはずっと良い。
 正直なところ、BTGPS/3cことHI-406BT-Cの内蔵電子コンパスの価値に、4,000円の価値は無いと筆者は思う。しかし、技適を取得しているBluetoothGPS受信機として、コストパフォーマンスの良いBTGPS/3ことHI-406BTは、お勧めのBluetoothGPS受信機だ。


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