GlobalSat DG-100 (コメットDL/3)後編
今月初めにレポートした前編から(諸般の理由により)少し間が空いてしまったが、パソコンGPSショップ「SPA」から発売になった、GPS受信機データ・ロガー「 コメットDL/3」(台湾GlobalSat社製DG-100)のレポート後編をお届けする。コメットDL/3ことGlobalSat社製DG-100には、専用の管理アプリケーション・ソフトウェアが付属しており、この管理アプリケーションをWindows PCへインストールし、コメットDL/3ことDG-100に記録されたGPSデータをダウンロードしたり、コメットDL/3ことDG-100の設定を変更したりすることも可能だ。
コメットDL/3ことDG-100に付属するCD-ROMを、WindowsパソコンCD/DVDドライブへマウントすると、自動起動でメニューが表示される。最初に「Install USB Driver」のボタンをクリックし、コメットDL/3ことDG-100のUSBデバイスドライバをインストールする必要がある。このUSBドライバは、USB/シリアル変換チップのドライバであり、このドライバをインストールすることで、仮想シリアルポートがWindowsパソコンへインストールされる。
次にメニューの「DG-100 PC Software」のボタンをクリックして、コメットDL/3ことDG-100用管理アプリケーションのインストールを行う。他のメニューは、PDFによるマニュアル関係なので、必要に応じてインストールすればよいだろう。パソコンGPSショップ「SPA」から購入した場合は、日本語マニュアルが付属しているので、アプリケーションは英語表示であるが、付属の日本語マニュアルを参照すればアプリケーションの操作に、戸惑うことは無いハズだ。
コメットDL/3ことDG-100用のデバイスドライバや、アプリケーションのインストールが終わったら、念のためにWindows PCを再起動しておいた方がよい。Windowsが再起動したら、コメットDL/3ことDG-100の電源をオンにした状態で、パソコンのUSBポートへ接続する。すると、新しいハードウェアが接続されたとWindowsパソコンに表示がでるので、後は画面の指示に従えば、コメットDL/3ことDG-100用のドライバ組み込みが完了する。
この時点で、Windowsパソコンの「デバイス マネージャ」を開き、「ポート (COM と LPT)」を確認すれば、コメットDL/3ことDG-100に割り当てられた仮想シリアルポートの番号を確認できる。筆者の場合は、Bluetooth用の仮想シリアルポートが多数割り当てられていたため、コメットDL/3ことDG-100に割り当てられたCOM番号は、「COM17」だった。
コメットDL/3ことDG-100用デバイスドライバの組み込みが完了したら、そのままコメットDL/3ことDG-100の電源を入れた状態で、パソコンのUSBポートへ接続した状態で、インストールしたコメットDL/3ことDG-100用管理アプリケーション「GlobalSat Data Logger PC Utility」を起動する。
コメットDL/3ことDG-100用管理アプリケーションが起動したら、デバイス・マネージャで確認した仮想COMポートの番号を、「COM Port:」から選択すればコメットDL/3ことDG-100用管理アプリケーションが、コメットDL/3ことDG-100を認識するので、後はメニューから記録されたGPSログのデータを、管理アプリケーションへダウンロードを行えばよい。もちろん、この管理アプリケーションからコメットDL/3ことDG-100のモードスイッチの設定変更や、コメットDL/3ことDG-100をUSB接続型GPS受信機(GMouse)モードへ動作を変更することも可能だ。
とりあえずコメットDL/3ことDG-100を初期設定状態で、テストしてみたログデータを、Google Earthへプロット表示してみた。ちなみにこのデータは、今月の7日に行われた「Start Mac体験モニター」プログラムのモニター修了式を兼ねた、懇親パーティ会場となった、新宿初台のアップル本社がある、東京オペラシティタワーまでの、筆者宅からの移動記録データである。
筆者宅の近所にある公園でコメットDL/3ことDG-100の電源をオンにし、測位を開始した時点で、徒歩による移動を開始。鎌倉街道のバス停留所まで徒歩による移動を行い、バス停留所からバスに乗車し、鎌倉街道を京急上大岡駅へ向かう。バスへ乗車してもコメットDL/3ことDG-100は問題なく測位を行っているのが判る。
京急上大岡駅でバスから降り京急上大岡駅から、京急線で電車に乗り換えて横浜駅まで移動。電車へ乗り換えても、コメットDL/3ことDG-100は問題なく測位を行っており、記録された測位データも安定している。途中、一部プロットのデータが途切れているが、これは京急線のトンネル部分であり、トンネルを抜けるとコメットDL/3ことDG-100は、問題なく測位を再開始しているのが判る。
横浜駅で京急線からJR線へ乗り換え、湘南新宿線で新宿へ向かう。コメットDL/3ことDG-100は、横浜駅のプラットホームでも問題なく測位を続けていたが、さすがに京急線からJR線への乗り換えで、一端地下へ降りた部分は測位データが無い。このGoogle Earthの表示は、川崎辺りの多摩川を越える前までを表示している。
コメットDL/3ことDG-100のデータ記録モードは、電車に乗車した時点で、5秒間隔にしてあるが、測位をしながら途中で記録間隔を1秒に切り替えてみたりしたのだが、記録モードを測位中に切り替えると、コメットDL/3ことDG-100のログ・データは、そこで一端修了して、別のファイル名でデータ記録が続行する。今回、記録が複数に分割しているのは、このモード切り替えを行った結果だ。
山手線と併走する形で、湘南新宿ラインで新宿駅まで移動。山手線エリアでも問題なくコメットDL/3ことDG-100は測位を行っているが、一部駅に入った段階で、測位が出来ていない部分もあるが、駅から出ると問題なく測位を再開している。新宿駅で、地下鉄へ乗り換えているので、さすがに地下鉄へ乗車しているとコメットDL/3ことDG-100でも測位は行えない。もっとも、地下鉄乗車中に測位をしていたら、それはGPSを疑う必要のある怪しいデータであるが。
初台駅で、地上へ出るとと、オペラシティの地下1階部分ではあるが、天空が開けていたので、コメットDL/3ことDG-100が測位を再開した。オペラシティの周辺は、高速道路の高架がビルの周りを覆っているので、GPS測位条件は極めて悪いのだが、コメットDL/3ことDG-100は問題なく測位を再開したのには、筆者も感心してしまった。
今回のテストでは、コメットDL/3ことDG-100に加えて昨年の9月に筆者が購入した、ソニー製のGPSデータ・ロガー「GPS-CS1K」も、比較対象のため同時に稼働させてログを採取してみた。しかし、GPS-CS1Kの欠陥とも言えるデザイン故、測位性能は最悪であり、筆者の机の引き出しに死蔵状態だったのだが、新しい電池に入れ替えて、再挑戦させてみた。
GPS-CS1Kも、筆者宅の近所の公園で、コメットDL/3ことDG-100と共に測位を確認して鞄にGPSアンテナ面が常時上になるように、ベルトで固定して測位が最良になるようにしてテストしてみた。標準装備のソニーが推奨する付属の帷子による装着状態では、安定した測位がGPS-CS1Kでは行えない事への筆者の配慮である。
残念ながら、そんな配慮にも関わらずGPS-CS1Kでの結果は惨敗で、徒歩による鎌倉街道のバス停留所までの測位記録は行えたが、バスに乗車した後からは初台に到着するまでの全ての区間で、測位記録がなされていなかった。やはり、GPS-CS1KのGPSデータロガーとしての性能は、都市交通機関を使用した場合であるが、使い物にならないと少なくとも筆者のテストでは、判明した。
実は、このテストを行った4月7日に、別のレポートでも紹介しているBluetooth GPS受信機兼GPSデータ・ロガー「ピクシス100」こと、台湾Wintec社製「WBT-100」も、同時にテストを行う予定だったのだが、筆者の愛用するNokia製携帯電話702NKの電池が、京急駅で電車を待っている時点で切れてしまい、急遽ピクシス100ことWBT-100のリチウムイオン充電池を702NKへ装着してしまったので、テストを続行することが出来なかった。
そんな状況だったので、当日は3機種のGPSデータロガーを鞄にいれてあり、東京オペラシティタワーの32階アップルセミナールームにて開催された、モニター修了式を兼ねた、懇親パーティで伊藤浩一氏や、わだ氏へコメットDL/3ことDG-100とピクシス100ことWBT-100を紹介することができた。しかし、GPSデータロガーとして使い物にならないGPS-CS1Kだけは、筆者の鞄から出すことは無かったのは言うまでもない。
コメットDL/3ことDG-100のGPSデータロガーとしての性能は、飛び抜けた測位性能を持っており、安定したログを記録することが出来る。欠点としては、大きめな筐体と単三型ニッケル水素充電池を二本使用しているため、重量が重い点である。特に、超小型で軽量なピクシス100ことWBT-100と比べると、大きさで二倍以上重量でも二倍近く重い。
性能的には、コメットDL/3ことDG-100の方が感度も良いし初期測位速度も早いので、携帯性を優先するか性能を優先するかで、ピクシス100ことWBT-100を選ぶかコメットDL/3ことDG-100を選ぶかという、悩ましい選択を迫られることになるわけだ。
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コメント
ご無沙汰しております。Mio168のあたりで
お世話になったじんざです。
昨今は、MioC323も出て、色々と活性化しつつ
あるので、楽しみな事が増えました。
CS1Kはやはりデザインが致命的すぎますよね。
ストラップでつけると、物凄い高確率でアンテナが体の
方を向きますしね。あと捕捉能力も著しく低い。
写真のデータに位置情報をあわせるのが、他のロガーで
出来るなら、もはやCS1Kは不要なので、その辺りが
気になります。
あの位置情報書き込みソフトが応用出来れば・・・
投稿: じんざ | 2007年5月 9日 20:45
じんざ さん、ご無沙汰です。
Mioの方は、2台とも電池が逝かれてしまい、死蔵状態です。MiTACのPDAの市場は、どうも電源周りが弱いですね。簡単に電池が交換できないのが残念ですし、充電回路も含めて放電制限回路が機能していなかったりと・・・・他社のPDAに比べて弱いみたいです。
GPS-CS1Kは、本当にデザイナーの(GPSへの)無知で作られた結果、使い物にならないGPSロガーになっちゃったと思います。エンジニアの強かった、昔のソニーのGPSでは考えられないGPSとしては欠陥製品に近いと思います。
ちなみに、CS1K添付のソフトで、問題なくNMEAデータであれば、Exifへジオタグの書き込みが可能です。
投稿: 清水 隆夫 | 2007年5月12日 23:22
おお、そうでしたか!
だとするなら、MioでNMEAログをとっておけば、全く問題ないですね・・・電池の持ちが難ですが。
時間内であれば受信の不安もないですしね。
CS1Kは、機能よりデザインが露骨に出ちゃっててホントに駄目ししたね・・あれがSiRFStarⅢくらいなら、あれくらいでも受信はしちゃったかもしれませんが。
そういえば、友人にMioC323を触らせてもらいました。
MioMapの完成形を見た感じです。
従来のMioMapで不満に思っていたことがほとんど解消されていました。自転車メインなので、車をターゲットにしたルート選択方法は少し難ですが。あの操作性と画面の広さと、各種機能が補ってあまりあるほどです。POI検索はついに最寄駅(鉄道)対応になってました。反応も申し分なく、縮小表示だと、5県くらいまとめて表示してくれるくらいの縮尺になるので、長距離の時などは、現在位置の把握とルートのイメージがとりやすくて非常にいいです。
正直、今すぐにでも欲しい気持ちで一杯です。
問題は、縦表示に出来ないというところくらいです。
自宅の車についてる専用DVDナビより性能がよかったのは考えものです・・(^^;
電池のもちも比較的いいようですが、今後はどうなるか期待ですね。
投稿: じんざ | 2007年5月13日 11:55
じんざ さん、こんばんは、
>そういえば、友人にMioC323を触らせてもらいました。
>MioMapの完成形を見た感じです。
GPS内蔵のPDAも、MiTACに限らずHPのも完成度は高いですね。それと6月以降に各社から発売されるWindows Mobile 6のスマートフォンでも、GPS内蔵機種がありますから、選択肢の幅が広がるのは喜ばしい限りです。
いずれにしても、要となるのはナビ用のソフトなので、これの新バージョンが楽しみなところですが、どうもカーナビのメーカが、この分野へ進出してきたので、そう言う意味ではやっと日本も遅れていましたが、世界標準へ向かいつつあるということでしょか。
投稿: 清水 隆夫 | 2007年5月16日 00:47
清水さん、ちょっと教えください。
DG-100の付属ソフトData Logger PC Utilityですが、時間は位置情報から標準時間との差を換算して表示しているようなのですが、アメリカのようにサマータイムがあるところで使う場合はサマータイムの補正もしてくれるのでしょうか?
友人が海外で使うことを前提に購入を考えているのですが・・・
それと、PocketPCのUSBホスト機能を用いてデータを落とすようには出来ないでしょうか?
コンピューターを持ち歩かずに、その日のデータを保存して、loggerのデータを消去して、次の日また使うと言うようなことが出来ない物かと、思っております。それなら、大容量のSDカードだけ持って行けばよいので・・・
何とかならない物でしょうか?
投稿: 泉式 | 2007年7月10日 19:00
泉式さん、こんばんは、
>アメリカのようにサマータイムがあるところで使う場合はサマータイムの補正もしてくれるのでしょうか?
基本的に時刻はGPSからのGPS時間(原子時計)をベースに地域時差を計算してます。これは、表示側のソフトによって、STを考慮するかどうかが決まるので、ログとしてNMEAで記録されている場合は、GPS時間になるのでSTは考慮しなくて大丈夫だと思います。
>PocketPCのUSBホスト機能を用いてデータを落とすようには出来ないでしょうか?
DG-100用のPocket PC用ツールは提供されていないので、できませんね。
WBT-100ではPocket PC用ツールが提供されていたのですが・・・
WBT-201は、Pocket PC用ツールが提供されなくなってしまったようです。i-BlueのGPSデータロガーは、Pocket PC用ツールが付属するようですが、データの吸い出しに対応しているかどうかは、使ったことが無いので判りません。
後は、ソニーのCS1Kなら、USBへつなぐとマスストレージ・デバイスとしてそのままファイルをコピーできます。感度は悪いですけど、使い勝手は良いですね。
投稿: 清水 隆夫 | 2007年7月11日 00:57
>基本的に時刻はGPSからのGPS時間(原子時計)をベースに地域時差を計算してます。
これは解っているのですが・・・
Data Logger PC UtilityではGPS時間を表示するのではなく換算された現地時間が表示されていますね。
ですから、RoboGEOで写真に位置データを取り込むときカメラの時間をサマータイムに設定するのか?
標準時間に設定するかの問題なのです。
これって、何か、勘違いしているのでようか?
投稿: 泉式 | 2007年7月11日 23:17
>ですから、RoboGEOで写真に位置データを取り込むときカメラの時間をサマータイムに設定するのか?
これは、RoboGEOなどで、後からExifへジオタグを書き込む場合、撮影されたデジカメ時間をベースにしますので、カメラ本体の時計をST設定しておくことになると思います。
ただ、数カ国を渡り歩く旅行などでは、移動時間が短い場合は、同じ時刻と日にちで撮影された複数の写真が存在してしまう場合もありえますね。
また、カメラの内蔵時計の設定を変えると、時間で写真の管理を行う場合に、困った現象もおきます。撮影画像のジェットラグが発生してしまう・・・
私は、基本的にカメラの時計はJSTのままで撮影してます。Caplio 500SEやPro G3で撮影した場合
ExifのGPSフィールドには、GPS時間(UTC)も記録されてます。
ですので、本来はGPS時間で管理すべきなんでしょうが、RoboGEOなどの後処理では無理ですから、やはりローカル時間に設定するしか無いかもしれません。
私が掲載したジオタグ付の写真画像を、Exif Readerから時間データを読んでみてください。カメラの時間とGPSの時間が記録されています。また、カメラの時間は同じデータが三カ所書かれていたり、また写真ファイルのタイムスタンプとは当然ながら同期してませんので、RoboGEOではExifのカメラ時計を参照しているのか、ファイルのタイプスタンプを参照しているかにもよると思います。
投稿: 清水 隆夫 | 2007年7月12日 00:04
清水さん、こんにちは。
ありがとうございます。
なるほど、よく解りました。
Caplio500SEでの写真のExifデータを見ると、面白いですね。
やはり、Logを取りながら、撮影した写真に即、データが書き込まれているのは、ちょっと感動的ですね。
ただ、どう考えてもCaplio500SEはメモ写真用には大きすぎますねぇ・・・
投稿: 泉式 | 2007年7月15日 11:52
泉式さん、こんばんは、
>ただ、どう考えてもCaplio500SEはメモ写真用には大きすぎますねぇ・・・
まぁ、リコーとしては業務用のデジカメとして販売していますから。しかたないでしょうね。Caplio Pro G3では防水とか防塵じゃなかったので、プロ用の評価は高いようです。
確かに、日常の常時携帯用としては大きいですね。Caplio Rシリーズくらいのサイズで、防水とか防塵無しのコンシューマ用のGPSデジカメを販売して欲しいのは、私も同じです。
投稿: 清水 隆夫 | 2007年7月16日 23:45
清水さま、はじめまして。
最近 ハンディGPS全般に興味を持ち始めた者です。
DG-100はロガーとレシーバの両機能を一体化した製品とのことですが、DG-100はMicrosoft AutoRoute のGPSレシーバとして動作するのでしょうか?
AutoRoute は GPSデバイスが『NMEA 2.0 or later』であることを要求しています。
この辺りの事をご存知でしたら、ご教示お願いします。
投稿: ポリゴン | 2007年7月25日 20:22
ポリゴンさん、こんばんは、
>DG-100はMicrosoft AutoRoute のGPSレシーバとして動作するのでしょうか?
私は、最新のMS AutoRouteを久しく使っていないので、不明なのですが、問題点は一つだけです。
DG-100の初期設定の通信速度が、115.2Kbpsとなっており、通常のNMEA0183フォーマットで規定されている4800bpsでは無い点です。
AutoRouteの通信環境設定で、115.2Kbps(115200bps)での設定が可能であれば、問題なくDG-100を使うことができると思います。
あるいは、AutoRouteを使用する前に、必ずDG-100専用ツールで、DG-100の通信速度設定へ変更し、その後にAutoRouteを起動するという事を、毎回AutoRouteを起動する場合に行えば、使えるのではないかと思います。
後は一般的な電子地図ソフトでDG-100を使用する場合のアドバイスです。
国内の電子地図ソフトの多くが、GPSとの通信速度をNMEA0183フォーマットで規定されている4800bpsで固定しているソフトが殆ど、DG-100をGPS受信機として使う場合、苦労するケースが多いようです。
また、DG-100は、速度変更を専用ツールから変更した場合でも、一度DG-100の電源を落としてしまうと、設定した速度が初期値の115.2Kbpsへ戻ってしまうので、できれば地図ソフト側で通信速度が115.2Kbpsへ変更設定可能なものを選んだ方がよいと思います。
投稿: 清水 隆夫 | 2007年7月26日 21:59
清水様、こんばんは。
丁寧に回答頂きまして、ありがとうございます。
なるほど、DG-100 のデフォルト通信速度を変更できたとしても、ROM のようなメモリーに保存できないので、起動するたびにデフォルトで起動されるという件、了解しました。
使用しているチップの仕様に依存して115.2Kbpsが初期値になるのでしょうか、あるいは他の固有の理由でしょうか、素人考えですけどNMEA0183フォーマットで規定されている4800bpsを初期値にした方がマーケット・シェアが拡がるように思うので、少し残念です。
その一方で、昔のモデムの規定と同じように、古い機器に歩調を合わせる必要性があって、NMEA0183フォーマットの規定が遅れているという面もあるのでしょうか。
私は、未だ全般で解らないことが多い状況なので、もう少し探ってみようと思います。
有難うございました。
投稿: ポリゴン | 2007年7月26日 23:11
ポリゴンさん、こんばんは、
>使用しているチップの仕様に依存して115.2Kbpsが初期値になるのでしょうか
DG-100のUSBインターフェースは、内部のシリアル・USB変換チップの初期値が115.2Kbpsとなっている関係です。
GPS受信機としてPCと接続する機能を削除していれば、直接USBのデータ転送を利用できるので、もっと高速な転送速度(といってもUSB1.1ですので、800Kbps程度が最高値ですが)に出来ます。
>NMEA0183フォーマットで規定されている4800bpsを初期値にした方が・・・
デフォルトを4800bpsにした場合、PCとの接続でDG-100に記録されたログを吸い出す速度も4800bpsになってしまい、吸い出しの転送速度が激しく遅くなってしまいます。
DG-100の主たる機能はGPSデータ・ロガーであって、その使い勝手を考えれば、115.2Kbpsというシリアルの最高値へ設定してあるのは、製品として正しい設定だと私は思います。
USB接続のGPS受信機「にも」なるというオマケ機能ですけど、そのためにわざわざDG-100の内部でシリアル・USB変換用のチップを入れているわけです。コストダウン優先で考えれば、USB転送の方が楽ですけど、やはり多機能にして差別化を図った結果だと思います。
逆に、GPS受信機にオマケとしてロガーの機能を入れた製品であれば、デフォルト通信速度は4800bpsになっていたと思います。
>NMEA0183フォーマットの規定が遅れているという面もあるのでしょうか。
NMEA機器は、元々は船舶用機器の通信規格で、これは自動操舵装置などとも接続する必要があり、現在でも4800bpsです。
NMEAの規格は、データフォーマットだけではなく、通信フォーマットの規格もあり、我々が使うGPS受信機では、あくまでもデータフォーマットに準拠しているだけです。このあたりの情報は、ググれば英文のオリジナルの規格ドキュメントが簡単にヒットしますので、ご自分で一度読まれてみるのもよいかと思います。
投稿: 清水 隆夫 | 2007年7月27日 00:50
清水様、こんにちは。
引き続き、より詳しく丁寧に回答頂きまして、ありがとうございます。
DG-100は、携帯可能なロガーとして、コスト・パフォーマンスが高いものだと理解していますので、
レシーバー機能が、オマケだとしても仕方ありません。
米国にあるGPSに関するQ&Aサイトを覘いたところ、AutoRoute の通信速度は4800bps固定で、
GPS装置の速度とマッチしない場合は、GpsGate というソフトで変換を掛けると良い、
というように記されていました。本来は別ポートを宛がうために使用するものみたいですが。
これで上手くDG-100と連携できるならば良いのですが、駄目ならば速度変換回路を経由させる方法を検討ですか。
いろいろ知識を吸収するにつれ、段々手広くなって、スキルない私は拡散して、纏められなくなりそうな感もあります。
>オリジナルの規格ドキュメントが簡単にヒットしますので
そうですね、NMEAの規格を理解しておくのは良いことだと思います。
清水様の、このサイトを利用させていただき、素晴らしく有意義に知識を得ることができました。
有難うございました。
投稿: ポリゴン | 2007年7月27日 17:02
ポリゴンさん、こんばんは、
>GPS装置の速度とマッチしない場合は、GpsGate というソフトで変換を掛けると良い、
GPS Gateは、大変に多機能なシェアウェアで、私も必要に応じて愛用しております。$10程のシェアウェアですが、当初のバージョンは、単なるシリアル(GPS)信号の(仮想COMポートへの)分配機能だけでしたが、今ではボーレートの変換機能や、NMEAログの記録機能を、地図ソフトと併用出来るなど、非常に便利な機能を提供してくれます。
いずれにしても、DG-100に拘るのであれば、最初はDG-100に付属のツールでテスト的に運用してみて、設定が面倒なようでしたらGPS Gateを併用するということで、よろしいかとおもいます。
GPS Gateはダウンロードが可能で、14日間は無料でテスト的に使うこともできます。
DG-100に拘らないのであれば、MSのAutoRouteには、GPSとのセット販売品もあるので、これを購入すると、結果的にかなりGPS受信機を安価に購入できます。
では、うまくAutoRouteを活用されてください。
投稿: 清水 隆夫 | 2007年7月27日 20:28