« SAMSUNG mobile 820SC (前編) | トップページ | SAMSUNG mobile 820SC (後編) »

2008年2月26日

OpenSim Version 0.5

 最近ではSecond Lifeへのログイン時間が大きく減少傾向の筆者であるが、かと言ってSecond Lifeビューアの起動時間は全く減少しておらず、むしろ起動時間が長くなっていると言っても良い位だ。その理由は、Second LifeGRIDシステムへのログインではなく、自前のSecond Life互換のSimサーバへログインしているからだ。このSecond Life互換のSimサーバは、オープンソースのプロジェクト「OpenSimulator」(OpenSim)で開発公開されており、その最新版となるOpenSim Version 0.5のソースコードが先日公開された。

Opensim_0

 OpenSimは、C#言語で記述されておりコンパイルにはマイクロソフトのVisual Studio 2005 C# Express Editionなどが必要となる。OpenSim Version 0.4までは、Visual Studio 2005 C# Express Editionのみの対応だったが、今回リリースされたOpenSim Version 0.5では、Visual Studio 2008 C# Express Editionにも対応したので好みのコンパイル環境を使用することができる。Visual Studio 2005 C# Express EditionVisual Studio 2008 C# Express Editionは、登録さえすれば無償で使用できるので、製品版の購入は不要なのもホビーベースのユーザには有りがたいだろう。無論、製品版のVisual Studio 2008 Standard EditionVisual Studio 2008 Professional Editionでもコンパイル可能なのは言うまでもない。

クリックで拡大ポップアップ Opensim_1

 OpenSimulatorからダウンロード(OpenSimSVNによってリビジョン管理されているので、SVNを用いてソースコードをダウンロードする事)したOpenSim Version 0.5のソースコードを、Visual Studio 2005 C# Express Editionなどでコンパイルして、作成された「bin」フォルダ(約42MBほどの容量)内にある、「OpenSim.exe」をダブルクリックすれば、OpenSimが起動する。筆者の場合は、Visual Studio 2008 Professional Editionでコンパイルしたのだが、特にコンパイルエラーは無く、支障のない警告が数カ所出ただけなので、問題となるようなソースコードでは無い。

クリックで拡大ポップアップ Opensim_2

 OpenSimが起動すると、Windowsのコマンド・プロンプト画面が表示されて、OpenSimの起動シーケンスが開始される。OpenSimの起動時に、日本語のエラー警告が数行だけ表示されるが、これは無視して構わない。そして最初の起動時には、コマンド・プロンプトの表示が停止し、次の表示を行って入力待ちになる。

REGION CONFIG #1: Region Name [OpenSim Test]

 このまま、「Enter」キーを押せば「OpenSim Test」という名前のSimサーバ名となる。ここで好きな名前を入れても構わないが、最初のテストはデフォルトのままでよいだろう。

クリックで拡大ポップアップ Opensim_3

 その次以降の表示も、同じくデフォルトでOKだろう。GRIDロケーションをXYで設定できるが、デフォルトで問題ない。その次に表示されるのは、PC内部で使われるUDPIPアドレスだ。

REGION CONFIG #1: Internal IP Address for incomeing UDP client connection [0.0.0.0]


 ここでは、デフォルトではなく「127.0.0.1」と入力する。仮に「Enter」キーを押してしまい、[0.0.0.0]とUDPIPアドレスを設定してしまっても動作するが、エラー表示が頻繁に出るだけだ。後は、全て「Enter」キーを押してデフォルト設定で進めて行くと、OpenSimの動作に必要なデータベースの作成が、自動的に行われる。

クリックで拡大ポップアップ Opensim_4

 OpenSimが起動されて基本設定が完了した段階で、OpenSimは待ち受け状態になり、「OpenSim TestSimサーバは待機状態となり、ユーザがログインが可能な状態になっている。ここで、クライアント(Second Life ビューア)を、OpenSimを起動させたPCと同じPCで起動する。ただし、そのままSecond Lifeビューアを起動してしまうと、本物のSecond Life GRIDへ接続に行ってしまうので、以下の手順でデスクトップのショートカットをコピーしてプロパティを変更したのち、そのコピーからSecond Lifeビューアの起動を行う。

クリックで拡大ポップアップ Opensim_10

1) デスクトップの「Second Life」ショートカットを、マウスで右クリックしてメニューから「コピー」を選択。

2) デスクトップ上の何も無い場所を、マウスで右クリックしてメニューから「貼り付け」を選択。

3) 新たに出来た「Second Life」のショートカットをマウスで右クリックして「プロパティ」を選択。

4) プロパティが表示されたら、「リンク先」の内容を全て消去して、下記をコピー&ペーストする。

"C:\Program Files\SecondLife\SecondLife.exe" -loginuri http://localhost:9000/ -loginpage http://localhost:9000/?method=login

5)OK」をクリックして、プロパティ画面を消す。

 以上でPC上で起動している、OpenSimサーバへ接続するSecond Lifeビューアのショートカットが作成されたので、これをクリックしてSecond Lifeビューアを起動する。(ちなみに、Second Lifeビューアは1.18.5.3が推奨されている。)

クリックで拡大ポップアップ Opensim_5

 Second Lifeビューアが起動したら、ファーストネームに「Test」を、セカンドネームに「User」を入力して、パスワードは「test」を入力する。ただし、 OpenSimサーバを最初の起動時に、ユーザネームやパスワードをデフォルトから変更している場合には、その変更したユーザ名やパスワードを、ここで入 力する。後は、Second Lifeビューアの「接続」ボタンをクリックすれば、PC上で起動待機中のOpenSimサーバへ接続される。

クリックで拡大ポップアップ Opensim_7

 Second LifeビューアからOpenSimサーバへ接続すると、いつも表示されるSecond Lifeのアバターとは違ったアバターが、Second Lifeビューアに表示される。ログインしたSimサーバは、Sim名が「OpenSim Test」という名前となっているハズだ。(最初のOpenSim起動時にデフォルトからSim名を変更した場合には、そのSim名となる。)Simには何にも無い比較的小さな島と、周りは海となっている。アバターの移動やビューアの操作は、Second Lifeと同じだ。アバターの編集は出来ないが(新規作成は試していない)、プリムの作成などは出来る。持ち物も殆ど所持しておらず、テクスチャが少しあるだけだ。
 OpenSimサーバへ接続したSecond Lifeビューアには、所持金がL$1000と表示されるが、無意味なのは言うまでもない。OpenSimサーバでのアバター動作は、想像以上に速い感じがする。一人で占有しているSimサーバだし、PC内部でデータのやりとりをしているので、データ転送のボトルネックも無いので軽いのだろう。また、複数のSecond Lifeビューアを起動して、複数のIDでログインできる事も確認でき、複数のアバター動作も問題は無かった。

クリックで拡大ポップアップ Opensim_6

 Second Lifeビューアからいろいろな動作や、アバターのアクションを行うと、OpenSimサーバの画面でステータス表示が同期して表示される。いろいろアクションをチェックしてみると面白いだろう。特にプリムの作成などを行うと、実際のSimサーバ側の動作が見えるので、中々興味深い。

クリックで拡大ポップアップ Opensim_9

 OpenSimの終了は、コマンド・プロンプトの「×」をクリックして終了しては行けない。データベースへの記録が中断してしまうので、かならず誰も(と言ってもテストモードではアバターは一人であるが)ログインしてない状態から、以下のコマンドをキーボードから入力する。

 shutdown あるいは、quit をキーボードから入力し「Enter」キーを押す。

 このシャットダウン・コマンドを受け付けると、OpenSimはデータベースへ状態を記録してから、他のサーバ(実際には、 OpenSimサーバの他に、HTTPサーバや、データベース・サーバなどが裏で起動している)もシャットダウンし、その後に自分自身も終了する。OpenSimが正常シャットダウンすると、コマンド・プロンプトの画面も自動で消える。もう一度起動した場合は、Sim名やユーザ名などの入力プロン プトは表示されず、いきなりOpenSimサーバの待機状態へ移行する。もちろん終了は、必ずシャットダウン・コマンドで終わらせる必要がある。
 Second Life内で自前のSimを所有しようとすれば、それなりの費用を伴うことになるが、OpenSimを使用すれば自分のPC内で自分だけのSimを所有することが可能だ。もちろん、自前のサーバでOpenSimを稼働させて、それをインターネット上へ公開することも可能なので、一人Simサーバに限らず、仲間だけのSimサーバを運用することも可能だ。また、Second Life内でSimを所有する前に、OpenSimを用いてSimの運用技術を身につけるという事も出来る。
 Second Life内でも、サンドボックスなどの限定エリアでないと、プリムの作成などは簡単に行えないし、更に地形などの変更を行えるエリアは殆ど無い。そういったSecond Lifeの操作を学ぶためのシミュレーションには、文字通りOpenSimを用いると誰でもが行える訳だ。

追記: <<"OpenSim"カテゴリを作成>>
  <<OpenSimカテゴリ(記事)一覧を見る>>


【送料無料】セカンドライフ Linden Scripting Language プログラミング入門【価格:3,360円(税込)送料無料

 

 

 

|

« SAMSUNG mobile 820SC (前編) | トップページ | SAMSUNG mobile 820SC (後編) »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/23959/40278484

この記事へのトラックバック一覧です: OpenSim Version 0.5:

» OpenSim Version 0.6.2 [清水 隆夫の「Good Job !」]
 筆者が、昨年「Second Life」サーバ互換の、オープンソース・サーバである「OpenSim」を紹介するレポートを書いてから早いもので、もう1年が経過しようとしている。そのOpenSimこと「OpenSimulator」のプロジェクトが、最初のリリースを行ってから今日が満2年となる(日本時間ではなく、GMTが標準なので実際には1月29日だが)。そんな、OpenSimのリリース二周年を祝う催しが、OpenSimのサイトをはじめ、OpenSimサーバを用いてGRIDを運営しているグループやサイトで... [続きを読む]

受信: 2010年11月 6日 18:18

« SAMSUNG mobile 820SC (前編) | トップページ | SAMSUNG mobile 820SC (後編) »