Apple iPhone SDK β版
米Apple社から、日本時間の3月7日に公開された「iPhone SDK β Version」を、早々に筆者もダウンロードして試してみた。iPhone SDK βバージョンのダウンロードは、「iPhone Developer Program」へ登録を行うことで、誰でもが無料でダウンロードが可能なのだが、この入会処理が非常に混み合っていたので、中々入会処理がサイトで行えず、ダウンロード処理が可能になったのは、Apple社からアナウンスが有ってから約一日経過してからだった。それだけ、全世界からiPhone 2.0やiPod touchへの注目度が高いという事なのだろう。
ダウンロードしたiPhone SDKのベータ版は、約2.2GBのサイズがあり、iPhone 2.0(iPod touch)向けのネィティブな統合開発環境や、iPhoneをMac OS Xでシミュレーションを行うiPhoneエミュレータなどが含まれている。また、iPhone SDKのベータ版はIntelプロセッサを搭載したMacで、OSもMac OS X 11.5.2以降で無いと動作できないようだ。幸い、筆者のLeopardへアップグレード済みのiMacでは問題なくインストールが出来、各種ツール類を試すことが出来た。上の画面キャプチャは、iPhone/iPod touchのシミュレータを稼働させ、シミュレータ内のSafariを起動して、このブログを表示させたところだ。

起動したiPhoneのシミュレータ「Aspen Simulator Version 1.0 Beta(31)」は、製品版のiPhoneに比べ、初期登録されているアプリケーションが非常に少ない。これは、開発ツールによって作成されたiPhone用アプリケーションのテスト用なので、致し方ないところである。ただし、サンプル・アプリケーションのソースコードも複数収録されているので、これを開発環境でコンパイルし、Aspen Simulatorへ転送することで、そのサンプル・アプリケーションを実行することが出来る。
現状のAspen Simulator Version 1.0 Beta(31)では、言語環境は英語のみが設定可能であるが、キーボードの設定では日本語の設定も追加可能で、フォントも標準で日本語フォントが組み込まれており、追加できるフォントには中国語フォントなども用意されていた。特に、Aspen Simulatorに標準で組み込まれているSafariの完成度は高く、エミュレーション環境でありながら、かなり高速なレンダリングをしてくれる。比べる事は無意味だが下手をすると、Windows Mobileを搭載した実際のスマートフォンよりも快適なブラウザだ。
iPhone(iPod touch)のエミュレータであるAspen Simulatorは、殆どの動作をエミュレータ上のタッチ・スクリーンと、ホーム・ボタンをマウスで操作する以外、キーボードのオペレーションは殆どできない。唯一、キーボードから「コマンド」キーと「←」か「→」のカーソルキーを押すことで、エミュレータの画面が横向きとなり自動的にエミュレータ内の画面も、ポートレートからランドスケープ表示へと切り替わる。
実際のiPhoneやiPod touchでは、指によるピンチなどのタッチ操作が可能なのだが、エミュレータではマウスによる操作に限られてしまうため、これら操作を筆者は行うことができなかった。キーボードとマウスの組み合わせ操作や、スクロール・ボールとの組み合わせなども試してみたのだが、[Option]キーを押しながらマウスの操作によって、ピンチなどの操作が可能だった。マニュアルを詳しく読んでいないので何とも言えないが、タッチオペレーションに対応しているMacBook Airや新型MacBook Proなどの、タッチ操作に対応している新型MacBook系ならば操作が可能なのかもしれないの操作には、残念ながら対応していない模様である。
iPhone SDKの正式版がリリースされるのは、三ヶ月後の6月とアナウンスされており、現行のiPhoneでは無償でiPhone 2.0へのファームウェア・アップグレードが行われるが、iPod touchでは有償のアップグレード・サービスが行われるという。GSM版の現行iPhoneが登場したのが昨年の6月だったことから、丁度一年を経過した段階で、iPhone 2.0がリリースされることになり、筆者の個人的な予想ではあるが、3G版のiPhoneも同時にリリースされるのではないだろうか。特に、未発売地域の日本では、3G版のiPhone 2.0が国内発売されればと願わずにはいられない。
いずれにしても、iPhone SDKの正式版が登場することによって、これまではスマートフォンやPDAという範疇ではなく、単なる高機能携帯電話とミュージック&動画プレーヤだったiPhoneとiPod touchが、今年の6月以降は正式にスマートフォンとPDAとして生まれ変わる事だけは間違いない。
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コメント
いつも拝見させていただいております。
ピンチイン/アウトはoptionキー押しながらでできますよ。
一方で、Air等のマルチタッチトラックパッドは未対応のようですが・・・
投稿 Rydeen | 2008年3月10日 13:33
Rydeenさん、こんばんは、
>ピンチイン/アウトはoptionキー押しながらでできますよ。
ご指摘、ありがとうございます。Optionキーを押すと、マウスポインタと、その対称位置に円形が表示されて、ピンチの操作ができました。
>一方で、Air等のマルチタッチトラックパッドは未対応のようですが・・・
そうなんですか・・・正式版のシミュレータでは、対応してくれると良いのですが、まぁターゲットの実機で最終的にはテストしなければいけないので、仕方ないですね。
記事の方は訂正&加筆しておきました。 m(_ _)m
貴重なコメント、ありがとうございました。 (^O^)
投稿 清水 隆夫 | 2008年3月11日 01:08