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2008年6月16日

I-O DATA USB2-NFC

 先月末にI・Oデータより発売となった非接触ICカード・リーダ・ライタの「USB2-NFC」(ぴタッチ)を購入してみた。非接触ICカードは、JR東日本の「Suica」や各携帯電話キャリアの「おサイフケータイ」などでお馴染みであるが、非接触ICカードの種類によっては互換性が無く、Suica、おサイフケータイでは、「FeliCa」規格による非接触ICカード規格が採用されている。

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 これに対して、間もなく関東地区でも必要となるタバコの自動販売機用、成人認識カードの「taspo」では「Mifare」規格が採用されており、FeliCa規格の非接触ICカード・リーダ・ライタでは、このMifare規格の非接触ICカードを読み込んだり、書き込んだりすることは出来ない。しかし、今回、筆者の購入したUSB2-NFCぴタッチ」は、FeliCa規格とMifare規格の双方に対応しているとの事だったので、一台持っていていても良いかということで購入してみた次第だ。

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 購入したUSB2-NFC(「ぴタッチ」と商品名が名付けられている)のパッケージを開けると、USB2-NFC本体とPC接続用の白いUSBケーブル、USB2-NFC用のデバイス・ドライバ(Windowsのみ対応)と、各種非接触ICカード(おサイフケータイを含む)に対応したWindows用アプリケーションを収録したCD-ROM、そして簡単な説明書が同梱されている。USB2-NFC本体は、USBによる電源供給だけで動作するので、AC電源アダプタは同梱されていない。

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 USB2-NFC本体は、非常に軽量で、miniUSBのコネクタ以外には、LEDのパイロット・ランプなども装備されておらず、非常に簡素なデザインだ。表側は白であるが、裏側は黒となっており、滑り止めにラバーシールが貼られている。表面は、小さな突起が一面に並んでおり、非接触ICカードを置いた際、簡単に取れるように配慮されているのだろう。USB2-NFC本体の大きさは、非接触ICカードのサイズ(一般的なクレジットカードのサイズ)より、一回り大きいので、おサイフケータイなどを置いた場合でも特に小さ過ぎるということは無い。

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 今回、USB2-NFCで読み込みや書き込みを試してみたのは、筆者のおサイフケータイである、筆者が先に昨年購入したシャープ製AQUOSケータイ」こと「920SH」と、JR東日本のSuica(発売後直ぐに購入したSuicaカードなので、トレードマークのペンギンが印字されていない)、タバコ自販機用の成人認識カードのtaspo、そして台湾の台北では筆者の足となってくれる台北の地下鉄(MRT)用乗車カードの「EASYCARD」、非接触IC対応の日本国パスポートなどで試してみた。

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 USB2-NFC用デバイス・ドライバのインストールは、同梱のCD-ROMから行うのだが、アプリケーションの起動にWindows用の「.NET Framework Version 3.0」が必要なので、インストールしていない場合には、自動起動するメニューよりインストールを行う必要がある。筆者の場合は、既に.NET Framework 3.5がインストールされている環境なので、メニューがグレー表示となって、インストールを選択できない状態だったが、これは新設なメニュー構成だ。その他、「Visual C++ 2005 SP1」のライブラリをインストールする必要があるのだが、これも特に問題は無いだろう。
 USB2-NFC用デバイス・ドライバのインストールが終わったら、次に対応アプリケーションを同じメニューよりインストールする。付属のアプリケーションは、電子マネー用「Edy」用と、Suica対応の「精算快速Lite」、そして「WAON TOOL BAR」の三種類だ。筆者はWAONカードは所有していないので、「Edy」と「精算快速Lite」をインストールした。

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 Edyカード用の「EdyViewer」は、Edyカードや携帯電話に装備されている、おサイフケータイに対応したアプリケーションだ。筆者はEdyカードではなく、「AQUOSケータイ」こと「920SH」内蔵のおサイフケータイで試してみたが、残高照会などは問題なくUSB2-NFCで読み込むことが出来た。同様にEdyカードや提携している非接触ICカードでもカードの種別にもよるが、チャージや残高照会が自宅で可能になるのは、非常に便利だろう。もっとも、おサイフケータイであれば携帯電話のアプリケーションから、殆どのことが可能なので、USB2-NFCを使うケースは単独でEdyカードを所有しているユーザ向けということだろうか。

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 USB2-NFCで最も便利なのは、Suica(或いはPASMOなどの交通カードでも)対応の「精算快速Lite」だと筆者は思う。これは、Suicaの残高表示はもちろんだが、利用した路線のと駅や日時を表示してくれるので、経費精算にはもってこいだ。もちろん、Mobile Suicaを登録している場合には、おサイフケータイでも同様のことが可能になるのだろうが、やはり駅の改札で携帯電話をセンサーへタッチさせるよりも、Suicaを入れたパスをタッチさせた方が安心感が筆者にはある。

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 USB2-NFCでは、アプリケーションとしてドライバのインストールを行うと、「NFCポート自己診断」ユーティリティも同時にインストールされるので、これを利用するとアプリケーションが対応していない、非接触IICカードの読み出し機能をチェックできる。手持ちの非接触ICカードやパスポート、おサイフケータイなどでテストしてみると、おサイフケータイとSuicaは、問題なく「通信良好」として非接触ICカードの検出が可能だった。つまり、FeliCa規格の非接触ICカードでは、全く問題が無いわけだ。

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 それに対して、Mifare規格の非接触ICカードであるtaspoや、台北のMRTEASYCARDでは「対応カードがみつかりません」とエラー表示になってしまう。もちろん、FeliCa規格の非接触ICカードではない、日本国パスポートも同様のエラー表示となってしまう。USB2-NFCは、リーダ・ライタのハードウェアとしては、Mifare規格の非接触ICカードとFeliCa規格の非接触ICカードの両方に対応している仕様ではあるが、どうやら対応するデバイス・ドライバがMifare規格の非接触ICカードに未対応らしく、今後バージョンアップが行われるのかどうか定かでは無いが、少なくとも現時点ではFeliCa規格の非接触ICカード専用の「『パソリ』RC-S320」と同等の機能でしかないようだ。
 せめて、USB2-NFC用の自己診断ユーティリティだけでもMifare規格の非接触ICカードのサポートをして欲しいところではあるが、今後taspoなどのアプリケーションが提供された時点でサポートされることを期待するしかないようだ。ちなみに、USB2-NFCのユーザには、後日お試し版(試用期間限定版)のWindowsログインを、非接触ICカードで行うことが可能なアプリケーションが提供されるいうなので、その時点でもう一度試してみたいと思っている。


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