SAMSUNG YEPP P2 (アップデート編)
韓国ソウルへ行った(「SAMSUNG mobile Bloggar 韓国ツアー」で、「SAMSUNG Blogger 韓国Tour (初日)」と「SAMSUNG Blogger 韓国Tour (二日目)」)の自由時間の際に入手してきた、DMP(Digital Media Player:音楽に加えて映像の再生にも対応している)タイプのMP3プレーヤ「SAMSUNG YEPP P2」だが、入手した時点の初期ファームウェアでは、内蔵マイクロフォンが使用できなかったり、BluetoothもA2DPだけの対応だったりと、Bluetoothを内蔵した普通のMP3プレーヤという感じだった。
ところが、SAMSUNG YAPP P2の紹介ページには、最新のファームウェアは勿論のこと、YAPP P2を拡張できるアプリケーションなどが、沢山リストアップされているのを発見したので、早々にYAPP P2のファームウェアを最新バージョンへアップデートしてみることにした。しかし、サイトが全て韓国語のハングル表示だった上、ファームウェアのアップデート方法の説明までも韓国語(ハングル)と、半分どころか9割以上は手探りと経験、感に頼ってのファームウェアのアップデートだった。
しかし悪戦苦闘の甲斐あってか、最新ファームウェアにアップデートしたSAMSUNG YAPP P2は、まるで新型かと思うような高機能のDMPへと生まれ変わり、携帯電話とのBluetooth接続によって、Bluetoothワイヤレス・ヘッドセットとしても使えるようになったのだ。
ファームウェアをVersion 5.10へアップデートしたSAMSUNG YAPP P2には、基本的なMP3プレーヤ機能に加えて、タッチパネルを利用した電卓機能や、別途ダウンロードした数種類のゲーム・アプリケーションなども動作するようになった。特に、電卓機能は携帯電話では標準機能として搭載されているアプリケーションであるが、MP3プレーヤで搭載しているのは、先日筆者が購入したタッチパネルを装備している「iPod touch」程度なので、タッチパネル搭載MP3プレーヤならではの機能だ。
また、入手時のファームウェアでは、マイクロフォンが装備されていながら、録音メモ機能が無かったSAMSUNG YAPP P2だが、Version 5.10のファームウェアでは、録音メモ機能がサポートされているので、取材時のボイス・レコードのメモとしても十分に活用できる。加えて、SAMSUNG YAPP P2の内蔵FMラジオの録音にも対応しているなど、想定外の機能拡張もなされており、非常に高機能なMP3プレーヤへ変身してくれた。加えて、アプリケーションの追加では、世界の地下鉄乗り換え路線図なども収録されており、単なるMP3プレーヤの領域を超えた機能を持つようになったのも嬉しい。
また、別途ダウンロードしてSAMSUNG YAPP P2へインストールした辞書アプリケーションは、残念ながら日本語対応ではないのだが、英語と韓国語に対応しているので、英語入力か出力に限定されてしまうのだが、韓国語の英語翻訳ができるので、なかなか便利だ。韓国語やハングルの学習には、この辞書機能は役に立つのではないかと思える。願わくば、日本語と韓国語に対応してくれれば、より便利なのであるが日本では未発売のSAMSUNG YAPP P2なので、無理な願いなのだろうが。
また、入手時のSAMSUNG YAPP P2では収録されていなかった「ゲーム」という項目が追加され、5種類ほどのゲームがプレイ可能となった。ダウンロード時にはハングル版と書かれていたのだが、メニューは殆どが英語なのでプレイするのも難しくはない。ただし、ハングル版の将棋(?)は、皆目ルールが判らなかった。「Omok II」というゲームは、その名の通り五目並べ(Gomoku)で、ロボット(SAMSUNG YAPP P2)対戦タイプの五目並べゲームだ。
しかし、このゲーム内蔵MP3プレーヤという機能によって、SAMSUNG YAPP P2が筆者の手元から家内の愛用機へと決定してしまったので、正直なところゲームなんて入れて欲しくなかったのが本音である。「ゲームなんかダウンロードしてインストールするんじゃ無かった・・・」と後の祭りを、ぼやく筆者なのだった。とは言え、結果的には第二世代iPod touchを購入する結果へつながったので、良しとすべきだろう。
SAMSUNG YAPP P2をVersion 5.10のファームウェアへアップデートして、最も魅力的な機能追加が、Bluetooth機能の大幅な機能強化だ、それも、全く予期していない機能強化だったので正直なところ驚いてしまった。SAMSUNG YAPP P2のBluetoothメニューに、それまでの「ステレオヘッドセット」だけではなく、「携帯電話」や「ファイル転送」というメニューが追加されており、携帯電話とのリンクもサポートされていたのだ。
実際にSAMSUNG YAPP P2(Version 5.10)を、Bluetooth対応している携帯電話とペアリングしてみると(互換性を考慮して、SAMSUNG mobile製の920SC、820SCで試してみた)、なんの問題も無くSAMSUNG YAPP P2とペアリングされた。そして、SAMSUNG YAPP P2でMP3の音楽をイヤフォーンで聴いている状態で、携帯電話(920SC、820SC)が着信状態になると、YAPP P2で着信でき、しかもYAPP P2の内蔵マイクロフォンを用いて、そのまま通話も可能となる(通話相手の声は、YAPP P2に接続したステレオ・イヤフォーンから聞こえる)のだ。
更に、電話帳をYAPP P2へ転送しておくことによって、その電話帳を利用してペアリングした携帯電話から発信することも可能なので、携帯電話を全く操作することなくだけのYAPP P2操作で発着信と通話が可能になる。ソフトバンク・モバイルでは、スマートフォンだけを例外にして、一般携帯電話ではMP3の再生を意図的に携帯電話メーカへ殺すよう、寝惚けた仕様を強要しているので、SAMSUNG YAPP P2(Version 5.10)ならば、MP3が再生出来なくされたソフトバンク・モバイル販売の携帯電話には、強力な助っ人ガジェットとなるので、是非ともSAMSUNG mobileには自社製携帯電話のオプションとして、YAPP P2(Version 5.10)を日本国内でも発売して欲しいと思うのは、筆者だけではないだろう。
Version 5.10のファームウェアへアップデートしたSAMSUNG YAPP P2は、追加インストールしたアプリケーション(約600MB)を加えても、約1GBほどの内蔵フラッシュメモリを占有しているが、それでも残りの容量は7GBほどあるので、MP3ファイルに加えて、DVDなどの映像も対応するWindows Media Videoコーデックへ変換してやれば、ビデオ・プレーヤとしても十分な容量が残っている。
YAPP P2をビデオ・プレーヤとしても使用してみたが、再生は非常に滑らかで見やすい画面だった。ただ、再生を一時停止してメニューへ戻って、MP3プレーヤを再生したり、他のアプリケーションを使用してから、再度ビデオ・プレーヤのモードへ戻ると、一時停止したシーンではなく、ビデオの先頭画面へリセットされて戻ってしまうのが、使い勝手が悪かった。これは、是非とも先日筆者が購入したiPod touchのビデオ・プレーヤ・モードの様に、一時停止したシーンを記憶しておくような仕様への改良を望みたい。
SAMSUNG YAPP P2は、同じSAMSUNG mobile製の920SC、820SCと大きさを比べてみると、そのフットプリント(投影面積)は三者とも殆ど同じである。さすがに薄さは、10mmを切っているSAMSUNG YAPP P2が圧倒的に薄いのだが、この大きさというのは、モバイル用のガジェットや携帯電話として、非常に扱いやすくポケットへ入れておいても苦にならないし、夏場であればYシャツの胸ポケットへ入れておけるサイズだ。
ちなみに、上の写真に写っているSAMSUNG mobile製の820SCは、「 SAMSUNG Blogger 韓国TourBloggar 韓国ツアー」の際、家内の携帯電話「913SH」がGSM国際ローミングに非対応な機種だったので、SAMSUNG mobile 820SCをローミング用として使用させたのだが、折り畳みタイプの携帯電話でワンセグTVも視聴できるのが良いと好評で、そのままSAMSUNG YAPP P2と共に彼女愛用の懈怠電話として愛用機になっている。
特に決め手は、Bluetooth対応なので820SCを鞄に入れておき、YAPP P2でMP3プレーヤとして、或いはゲーム機として、時にはビデオ・プレーヤとして通勤の友と最良のペアだとのことだ。もちろんワンセグTVを見る際には、820SCを鞄から出して見られるから家内曰く「超便利な最強ペア」とのことだ。
しかし、「出来ればYAPP P2のサイズと薄さで、携帯電話とワンセグTV、MP3プレーヤが入っていれば完璧なんだけど」と、これが一般ユーザの本音だろう。筆者も全く同感である。
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(http://tshimizu.cocolog-nifty.com/good_job/2009/04/amd-phenom-ii-x.html?cid=36025295#comment-36025295)
m_u_1878さん、こんにちは、
YEPP P2用の辞書アプリケーションは、分割ZIPファイルですので、該当する分割ZIPファイルを全てダウンロードします。
20071228172620516_Dictionary.a00
20071228172620516_Dictionary.a01
20071228172620516_Dictionary.a02
20071228172620516_Dictionary.a03
20071228172620516_Dictionary.a04
以上の5つの分割ZIPファイルを統合します。
統合には、以下のALZipツールを用います。
http://www.vector.co.jp/soft/win95/util/se433376.html
統合した圧縮ALzipファイル20071228172620516_Dictionary.alz(約50MB)を解凍します。
すると、フォルダ(20071228172620516_Dictionary)が作成され辞書アプリや辞書データのサブフォルダを含んでいるので、これら全てをYEPP P2のアプリケーション・フォルダへコピーすれば、メニューに辞書が現れて使えるようになります。
ALZ(AlZipファイルは、韓国では広く使われているフォーマットの様です。)
圧縮を開いたフォルダは400MBほどになるので、私は韓国語辞書は使わないので削除してしまいましたが・・・
ご参考まで。
投稿: 清水 隆夫 | 2009年4月 7日 18:01