3Dmark06 (GF9800GTX+-E512HD)
筆者が行きがかり上、(仕方なく)購入した玄人志向が輸入販売している、台湾Point of ViewブランドのGeForce9800GTX+を搭載する「GF9800GTX+-E512H/HD」であるが、とりあえず筆者のPCで動作を確認してみることにした。テストに使用した筆者のPCは、2005年の10月に組み立てたASUS製「A8N-SLI Premium」で、CPUはAMD Athlon 64 X2 3800+(Socket939)にメモリはDDR 1GBを4枚(4GB)を積んである。
この筆者のPCには、GeForce 7600GS(256MB)を二枚装備してSLIで使用しているのだが、このGeForce 7600GS二枚を外してGF9800GTX+-E512H/HDを装着した。ギリギリで搭載しているパラレルATAのHDDと干渉せずに済んだのだが、HDDの装着場所が、一段上だったら、GF9800GTX+-E512H/HDのPCI Express +12V外部電源のコネクタと干渉して、HDDを別の場所へ移動しなくてはならなかったところだ。
今回、玄人志向のGF9800GTX+-E512H/HDをテストするのに用いたベンチマーク・テストのツールは、以前にもレポートしている「3DMark06」を使用した。同じPC環境で、グラフィック・カード(GPU)のみ改装しているので、比較もし易い。ただし、以前のレポート時には、Windows Vista Ultimate x64 Editionでのテストも行っていたが、今回はWindows XP Professional x64 Editionでのみテストを行った。
3DMark06によるベンチマーク・テストの結果(スコア)はというと、GeForce 7600GSシングルのスコアが「2238」、SLI時のスコアが「3635」だったのに対して、GF9800GTX+-E512H/HD(シングル)のスコアは「7972」だった。GeForce7600GS SLIの二倍以上のスコアを叩き出しいるのだが、GeForce 9800GTX+の実力値から考えると、少しスコアの伸びは期待はずれだった。
3Dmark06は、WindowsのDirectXによる描画性能をテストするのだが、GeForce 7600GSではWindows XP世代のDirectX 9まで対応し、GF9800GTX+-E512H/HDの搭載するGeForce 9800GTX+は、Windows Vista用のDirectX 10対応となっており、この辺りのWinodwsのサポートするDirectXのバージョンが古いことも、スコアが伸びていない理由の一つかもしれない。
続いて、OpenGL性能を計るフリーのベンチマーク・テスト「CINEBENCH R10」で計測をしてみた。CINEBENCH R10は、OpneGLを使う3Dベンチマーク・ツールで、CPUのベンチマーク・テストではマルチ・スレッドにも対応しているので、マルチ・コアのCPUベンチマークにも重宝する。更に、CINEBENCH R10では、x64版も提供されていることと、Mac OS X用も提供されており、iMacなどであれば同じハードウェア上のMac OS XとWindows環境の違いによる、OSのベンチマーク比較にも使える。
このCINEBENCH R10で、GF9800GTX+-E512H/HDのベンチマーク・テストと、以前にテスト(ブログでは未レポート)したGeForce 7600GSのシングル動作時、及びSLI動作時のスコアが下記だ。
■ GeForce 7600GSシングル
(PCI Express x16 x1)
Rendering (Single CPU): 1823 CB-CPU
Rendering (Multiple CPU): 3560 CB-CPU
Multiprocessor Speedup: 1.95
Shading (OpenGL Standard): 3020 CB-GFX
■ GeForce 7600GS SLI
(PCI Express x16(8レーン動作) x2)
Rendering (Single CPU): 1827 CB-CPU
Rendering (Multiple CPU): 3536 CB-CPU
Multiprocessor Speedup: 1.94
Shading (OpenGL Standard): 2890 CB-GFX
■ GeForce 9800GTX+シングル
(PCI Express x16 x1)
Rendering (Single CPU): 1876 CB-CPU
Rendering (Multiple CPU): 3651 CB-CPU
Multiprocessor Speedup: 1.95
Shading (OpenGL Standard): 2991 CB-GFX
なんと、最もスコアが良いのはGeForce 7600GSシングル動作で、ハイエンドのGPUであるGeForce 9800GTX+を搭載している、GF9800GTX+-E512H/HDのスコアが、最下位となってしまった。多少の誤差はあるにせよ、OpenGLによる3Dグラフィック性能では、ハイエンドのGPUは、価格ほどの効果が見られないという結果になってしまった。
実は、CINEBENCH R10によるベンチマークで、GeForce 7600GSのSLI動作による効果が低いという点は、一年以上前に判明しており、今回のGF9800GTX+-E512H/HDのテストでも実を言うと、筆者は余り期待はしていなかったのだが、それでもGeForce 7600GSシングル動作よりはスコアは良いだろうと思っていたのだが、結果は数値が物語っている。
■ [玄人志向]GF9800GTX+-E512H/HD(GF9800GTX+-E512H/HD)【特価:18,520円(税込:19,446 円)送料別】
■ 【日本全国☆送料無料】玄人志向 GF9800GTX+-E512HD/GAME/FC2 「FarCry2(英語版)」付属【価格:20,297円(税込)送料込】
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント