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2009年5月25日

ASUS Eee Top ETP1602

 今月の初めに筆者がレポートした、台湾ASUS社製の「Eee PC 1000HE」と同時期に、同じく台湾ASUS社製の「Eee Top ETP1602」を仕事の関係で評価したので、こちらも簡単にレビューを掲載しておく。ASUS社製のEee Top ETP1602は、名前からも判断できるとおり、Eee PCシリーズのデスクトップPC版であり、PCアーキテクチャとしては、Netbookと同じCPUであるIntel製のAtomN270)プロセッサと、945GSEチップセットを組み合わせてデスクトップPCとした製品だ。

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 一般的には、Net Top PCNettop PC:ネットトップPC)と呼ばれており、インターネットアクセス用デスクトップPCというジャンルのPCだ。ASUS社では、Eee PCシリーズの世界的な大ヒットにより、「Eee」ブランドが確立したためにNet Top PCEeeシリーズのブランドを合体させ、Eee Topシリーズの製品化を行ったようだ。もちろん、Eee Top ETP1602は、日本向け製品だけではなく全世界で販売されており、ヨーロッパ市場では、日本よりも早く市場へ投入され、かなり良い評価を得ていた製品である。

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 ASUS社のEee Top ETP1602は、一見すると筆者のiMac 20インチを一回り小型化したようなデザインであるが、スタンド部分が大きく異なっている液晶ディスプレイ一体型のデスクトップPCだ。搭載している液晶パネルは、15.6インチのフルワイドXGA1366ドット x 768ドット)で、光沢液晶(グレア)パネルが採用されている。加えて、このEee Top ETP1602の液晶ディスプレイには、タッチパネルも組み込まれており、このタッチパネルによるタッチスクリーン操作が可能となっている点が、他の液晶ディスプレイ一体化PCとの大きな差別化要素でもある。

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 Eee Top ETP1602には、液晶ディスプレイの上部に130万画素のWebカメラが装備されており、マイクロフォンもカメラの脇に装備されている。電源スイッチ類は、液晶ディスプレイの右下へ配置されていて、スタンバイ(スリープ)専用のスイッチもあるので、PC初心者には判りやすいだろう。また、液晶ディスプレイの左下には、音量調整やディスプレイの輝度調整ボタンが配置され、それぞれ「+」と「-」ボタンで簡単に調整可能となっている点も、初心者だけでなく操作のしやすさという点で好ましい。
 Eee Top ETP1602の液晶ディスプレイ下部には、ステレオのスピーカが装備されており、このスピーカの音質が非常に高音質な上、音量も十分で左側の音量コントロール・ボタンで音量を簡単に上げ下げ可能なので、家庭用のオーディオ・プレーヤ装置としても十分な性能を持っている。

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 Eee Top ETP1602の背面は、パイプ状の持ち運び用ハンドルが上部に、下部にはスタンド用の足として同形状のパイプ式スタンドが装備されている。パイプのヒンジ部分は、かなり太い金属製の円柱構造で、しっかりとスタンド部分やハンドル部分を保持しているので、見た目よりもかなり頑丈だ。
 Eee Top ETP1602I/Oポート類も殆どが背面に配置されており、背面下部の左側から、EthernetRJ-45ポート、電源コネクタ、USB 2.0ポート x33.5mmφオーディオ入出力(x3)、そしてUSB 2.0ポートとなっている。加えて、Eee Top ETP1602の左側面にも、USB 2.0ポート x2と、SDメモリカード・スロットが装備されており、USBポートやSDメモリカード・スロットへのアクセスが容易に行えるのも、ユーザの使い勝手をデザイン優先ではなく、しっかりと考えている点は嬉しいところだ。

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 Eee Top ETP1602の背面に装備されているパイプ状のスタンドは、一段階開いた状態で、ラッチが効き固定されるのだが、更にそれを超えても開くことが可能となっており、最大に開いた状態でもEee Top ETP1602をしっかりと保持してくれる。Eee Top ETP1602に標準同梱されているキーボードとマウスは、ワイヤレス型となっており、付属のUSBドングル型のレシーバを、Eee Top ETP1602USBポートへ装着するだけで、特にBluetoothタイプの様なペアリング操作は不要で、そのままキーボードとマウスとして使用できる。
 また、キーボードは、Eee Top ETP1602背面のハンドル部分へ、使用しない時には収納可能となっている。Eee Top ETP1602のタッチスクリーンをメインで使用する場合には、文字入力以外にはキーボードを使用する頻度も低くなるため、Webをブラウザで閲覧する用途が多いならば、キーボードの出番は少なくなるので、このアイデアは良いと思う。更に、このワイヤレス・キーボードには、タッチパネル操作用のスタイラス・ペンも収納されている。

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 Eee Top ETP1602に付属のワイヤレス型キーボードとマウスは、2.4GHzの無線を使用しているので、それぞれに電源が必要となる。電池は単四型が、それぞれ二本使用されており、キーボードには電源スイッチは無く、マウスには電源スイッチが装備されている。マウスは、光学タイプの3ボタン型で、表側のボタンは、筐体全体がボタンとなる形状だ。もちろん、スクロール用のホイールも装備されているのは、言うまでもない
 Eee Top ETP1602の電源は、ACアダプタタイプであるが、本体と同じ白色で比較的小型なACアダプタだ。Eee Top ETP1602の電源コネクタへ装着する際には、パイプ状のスタンドに電源専用のプラスチック製ケーブル・ホルダも装備されており、この辺りもiMacをかなり研究していると言えるだろう。

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 Eee Top ETP1602のその他の付属品は、説明書やもちろんのことリカバリ用のDVD-ROMも付属してくる。筆者の試用したEee Top ETP1602には、何故かリカバリ用DVD-ROMが二枚同梱されており、Version 1.02.0となっていた。これらのDVD-ROMは、OSWindows XP Home Edition)のリカバリ時にはDVDドライブをUSBポートへ接続し、リカバリ用DVDから起動することで、Eee Top ETP1602の内蔵HDD160GB)が出荷時の状態へ初期化される。
 しかし、残念なのはEee Top ETP1602にはDVDドライブが内蔵されていなし、外付けのDVDドライブも付属していないので、USB接続のDVDドライブを別途、ユーザ自身が用意する必要がある。出来れば、Eee Top ETP1602の右側側面へ薄型のDVDドライブを内蔵して欲しかったところだ。或いは別売か別筐体の薄型DVDドライブを、Eee Top ETP1602の裏側へ装着できるようなオプションも欲しかったところだ。
 その他のEee Top ETP1602の付属品としては、Eee Top ETP1602を使用しない時の液晶保護カバーや、液晶をクリーニングするためのクリーニング・クロスなども同梱されている。 

クリックで拡大表示 Eee_top_1602_8

 実際にEee Top ETP1602を起動して試用してみると、タッチスクリーン操作が想像以上に快適だった。OSはタブレットPCエディションではない、通常のWindows XP Homeなのだが、ASUS社によるサードパーティ製のタッチパネル用ユーティリティが良く出来ており、手書き入力も日本語をちゃんと認識して(それもかなりお利口に)くれるし、スクリーンの仮想キーボードの出来も、マイクロソフト製のタブレットPCエディションよりも良く出来ている。
 その他、ASUS製の常駐型アプリケーション・ランチャー、タッチスクリーン用のアプリケーション数種やオフィス互換のフリーソフトに加えて、ブラウザはタッチオペレーションに優れたOperaもプリインストールされている。これらの、Eee Top ETP1602用プリインストール・アプリケーションは、自動起動するメニューから指でタッチするだけで起動できるようにカスタマイズされており、なかなか快適な操作が可能だ。
 また、Eee Top ETP1602の起動時には、青色LEDによるイルミネーションが点灯し、なかなか美しい。ワイヤレス・キーボードやマウスの反応も良く、無線接続ではあるが有線型のマウスやキーボードと比べても、反応が気になる事は全く無かった。キータッチに関しては、ノートPCの様な感じなので筆者はちょっとストロークが浅く少し気になったのだが、ノートPCに慣れているユーザでは気にならないだろう。
 同じASUS社製の「Eee PC 1000HE」と比較すると、やはり大型で解像度の高い液晶ディスプレイ、そしてタッチスクリーンを持ったEee Top ETP1602の方が操作性も含めて快適だった。モバイルをせず家の外へPCを持ち出さないのであれば、価格帯も似たようなゾーンなので、NetbookよりもNet TopEee Top ETP1602の方が、サブにしろメインにしろ使いやすいと筆者は思う。


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