Hippo OpenSim Viewer 0.5.1
前回までの記事で、OpenSim Version 0.6.6のインストールとLAN(イントラネット)内でのOpenSimサーバとして稼働する基本設定が終了したので、今回はビューアによる動作チェックを行ってみよう。以前の記事で、Second Life純正ビューアの起動パラメータを変更して、OpenSimサーバへ接続する方法を説明したことがあるが、全く同じ方法で起動パラメータのみを変更するだけでも良いのだが、今回はOpenSimサーバへ特化したビューアを使ってみよう。
OpenSimサーバ用にカスタマイズされているのは、「Hippo OpenSim Viewer」で、オープンソースで公開されているSecond Lifeビューアから派生したOpenSim専用とも言うべきビューアで、もちろんオープンソースでありサイトからフリーでダウンロードが可能だ。Hippo OpenSim Viewerは、以前に3Di OpenSimのβテストの記事でも紹介したことがあるので、覚えている方もいるだろうか。
「Hippo OpenSim Viewer」のダウンロードは、OpenSim(SourceForg)のHippo Viewerダウンロードページより、Windows版(Windows 2000/XP/Vista/7対応)とLinux版がダウンロードできる。今回は、Windows版をダウンロードして使用してみよう。
Hippo OpenSim Viewer Version 0.5.1(ファイル名:Hiipo_OpenSim_Viewer_v0.5.1_Windows_Setup.exe)のダウンロードが完了したら、そのまま(河馬の)アイコンをダブルクリックすると、インストールが開始される。今回は、筆者のWindows 7(64bit Edition)デスクトップ・パソコンへインストールを行っているが、Windows XP/Vistaの32ビット版はもちろん、共に64ビット版へのインストールと実行が可能なのを筆者の環境で確認している。
ダウンロードした「Hiipo_OpenSim_Viewer_v0.5.1_Windows_Setup.exe」をダブルクリックすると、Hippo OpenSim Viewerのインストーラが起動するので、「Install」ボタンをクリックすれば、インストールが開始されて、ファイルのコピーが開始され、インストールの進行を示すプログレス・バーが表示される。
ただし、Windows Vista/7では起動時に製造元が不明だと警告画面が表示されるので、警告は無視してインストーラの起動を続行しよう。
Hippo OpenSim Viewerのインストールが完了すると、「Start」と「Exit」のボタンが表示される。この段階で、既にデスクトップ上にはHiipo Viewerの河馬のアイコンが表示されているハズなので、「Exit」ボタンをクリックしてインストーラを終了し、デスクトップのアイコンから起動してもよいし、「Start」ボタンをクリックして直接Hippo Viewerを起動してもよい。この場合、インストーラは自動的に終了する。
Hippo OpenSim Viewerが起動すると、デフォルトでは「osgrid」(OSGridに関しては別途、別の記事で詳しく説明する予定だ)のログイン画面が表示されるので、画面下の「Grids」ボタンをクリックし、GRID接続マネージャを呼び出そう。
Hippo OpenSim Viewerの装備しているGRID接続マネージャは、オリジナルのSecond Lifeビューアから拡張されている機能で、OpenSimが稼働しているGRIDサービスや、スタンドアロンで稼働しているOpenSimサーバなどを、自由に選択してログインが可能となる機能だ。もちろん、本家とも言うべきSecond Lifeへのログインも、Hippo OpenSim Viewerから可能だし、以前に紹介したOpenLife(これもOpenSimを使用したGRIDだ)へのログインなども可能だ。
Hippo OpenSim ViewerのGRID接続マネージャが開いたら、画面最上段の中央にある「osgrid ▼」をクリックして、プルダウン・メニューを表示する。メニューの中央ほどに「local」という項目があるので、これをマウスで選択してからクリックする。
Hippo OpenSim ViewerのGRID接続マネージャから「local」の設定画面を呼び出すと、「Login URI:」と「Helper URI:」に「http://127.0.0.1:9000」と表示されているので、ここを前回の記事で説明したOpenSimサーバをインストールしたWindows XPパソコンに割り当てられているIPアドレスと接続ポート(例であれば、「http://192.168.0.2:9000」)へ書き換える。
同様に「Grid Name:」が「Local Host」と表示されているので、ここも前回の記事で設定したRegion(Sim)名(前回の例であれば「OpenSim Server」へ書き換える。
以上で、Hippo OpenSim ViewerのGRID接続マネージャでの、前回の記事で基本設定が完了して稼働中のOpenSim Server Version 0.6.6への接続設定が完了したので、GRID接続マネージャ下段中央に表示されている「OK」ボタンをクリックする。すると、GRID接続マネージャの表示が消えるが、設定は生きているので心配はない。
では、実際に稼働中のOpenSimサーバへHippo OpenSim Viewerで接続(Login)してみよう。Hippo OpenSim Viewer下段左側から、「Fast Name:」、「Last Name:」、「Password:」の入力欄があるので、ここへそれぞれ前回の記事のOpenSimサーバの基本設定で設定した、マスター・アバターの名前、苗字、パスワードを入力し、右隣の「Log In」ボタンをクリックする(ここからは純正Second Lifeビューアと同じ操作だ)。
Hippo OpenSim Viewerの「Login」ボタンをクリックすると、画面が切り替わり、ログイン・シーケンスの状態を示すプログレス・バーが表示される。プログレス・バーの進行速度は、ネットワーク(LAN)の速度や、稼働しているOpenSimサーバのインストールされているWindows XPパソコンのスペックによっても異なる。言うまでもなくCPUのクロックが高く、メモリも潤沢に搭載してあるPCの方がログイン・シーケンスも高速だ。
稼働中のOpenSimサーバへのログインが正常に完了すれば、上に掲載したようなデフォルトのアバターが、小島の上に立った状態で映画タイタニックのワンシーンの様なポーズをしてる姿が表示される。掲載したスクリーン・ショットでは夜間の状態である、OpenSimサーバで稼働しているリージョン(Sim)の時間によっては、昼間の状態であったりするし、ログインして暫く見ていたり操作を行っていれば、やがてOpenSimのリージョンも夜が明ける(OpenSimサーバ仮想世界内のデフォルト時間設定は、現実世界の時間進行速度よりも早い。無論、設定を変更することで現実世界と同期させることも可能だ)。
Hippo OpenSim ViewerでのAvatarの操作や、オブジェクトの作成、テクスチャのアップロードなどは、全てSecond Lifeビューアと同じなので、Second Lifeへのログイン経験があれば、特に戸惑う事はないだろう。ただし、Hippo OpenSim Viewerではメニューなどが英語表示(チャットやIMでの日本の表示や入力は可能)なので、日本語版のSecond Lifeビューアに慣れている場合、操作が判りにくいかもしれない。Hippo OpenSim Viewerの日本語化は、拡張部分を除いて比較的簡単な作業で行えるので、記事を改めて日本語化の方法も解説する予定だ。
セカンドライフでのアバター操作経験が無い場合には、Hippoビューアの操作も判らないと思うが、基本的な操作はカーソルキー(或いはアルファベットキー)の「←」(「A」)キー、「→」(「D」)キー、「↑」(「W」)キー、「↓」(「S」)キーの操作でアバターが移動する。或いは画面上に表示されているコントロール用の矢印をマウスでクリックしても良い。画面上に表示されている二つの円形内の矢印は、カメラ・コントロールでアバターを動かさずにビューアの視点を変更できる。
予定では、今回の記事で「BBR-4MG」や「BBR-4HG」を使用して、インターネットからのOpenSimサーバへのログインが出来る様な設定方法も解説するハズだったのだが、初心者にもわかりやすいようにHippo OpenSim Viewerの説明を行った結果、記事のボリュームが大きくなってしまった。次回の記事で、「BBR-4MG」や「BBR-4HG」などのNATループバック機能をサポートしているブロードバンド・ルータを用いた、インターネット側からもOpenSimサーバへログインできる設定を説明する(予定だ)。
<<以下、OpneSim Ver.0.6.6 (3)へ続く>>
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