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2010年1月10日

Ubuntu 9.10

 昨年は、年の後半にメジャー・バージョン・アップしたOSのリリースが多く行われたので、なかなか楽しい年だった。OSシェアで言えば大関のMac OS X 10.6「Snow Leopardに始まり、横綱のWindows NT 6.1「Windows 7が登場したので、PCとMacのOSアップグレードを続けて行うという、忙しい中にも楽しめたわけだ。そんな2009年に登場したのが、Windows、Mac OS Xに続き第三位のOSシェア(関脇)を持つOSで、Linuxの「Ubuntu 9.10」だ。昨年の前半に登場した「Ubuntu 9.04」に続く、マイナー・バージョン・アップではあるが大きく安定性が向上しているのが、Ubuntu 9.10だ。

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 Ubuntu 9.10の改良ポイントで、最大の特徴となるのが、その起動(ブートアップ)速度だろう。電源スイッチを入れてHDDからコールド・ブートさせてからの起動速度は、起動が速くなったといわれるWindows 7の比ではなく、もちろんWindows VistaやXPに比べても格段に高速だ。また、Mac OS Xも起動は速いのだが、それでもUbuntu 9.10には敵わない。起動だけではなく、シャットダウンの速度も高速なので、特にサスペンドやレジュームを用いないでPCの電源オンとオフを繰り返しても、全く苦にならない快適さは特筆に値するだろう。

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 筆者が、今年の正月仕事で、これまで使っていたUbuntu 9.04から、「Ubuntu 9.10」を新規にインストールしたマシンは、前にレポートしている「KPC K45 マザーボードの活用」で紹介した、Shuttle製の「KPC K45」だ。CPUには、これも昨年レポートしている「Pentium Dual Core E5200」を搭載して、メモリは4GBを積んでいるHDDは、スペアのHDDだった250GBのHGST(Hitachi Global Storage Technologys)製「Deskstar T7K250/S-ATA II」を使用したのだが、これは動作音も五月蠅く、速度も最新のHDDに比較して遅いために、機会をみて新しい他社のHDDへ交換したいと思っている。
 「Ubuntu 9.10」は、オリジナル版(Ubuntu Desktop 9.10でも日本語ローカライズが行われているのだが、より日本語環境が充実している、 Ubuntu 9.10 日本語Remix」版のISOファイルをダウンロードして、CD-Rを作成してからインストールを行った。この「Ubuntu 9.10 日本語Remix」CD-Rは、CDブートによって(HDDへインストールする事なく)Live LinuxモードでUbuntuが起動できるので、PCに異常が発生した場合のレスキュー用CDにも使えるため、Ubuntu 9.10をHDDへインストールしない場合でも、一枚作成しておくと何かと便利なので是非一度試して見て欲しい。

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 HDDへインストールしたUbuntu 9.10には、既に多数のアプリケーションがインストールされており、Webブラウザの「Firefox 3.5.6」(インストール時点、その後自動で3.5.7へアップデート)がデフォルトのWebブラウザなので、WindowsやMacの操作からは違和感なくUbuntu 9.10を使用できる。メールのエージェントは、デフォルトでは「Thunderbird 2.X」がインストールされていたので、これは手動で最新版の「Thunderbird 3.0」(Linux版)をインストールした。メールの環境は、Ubuntu 9.10には多数のメール・エージェントがインストールされているので、それらを用いても良いのだが、やはりWindowsやMacと同じThunderbird 3.0を入れ、操作性を同じに保った。
 特にGmailをメインのメールとして使用している場合は、IMAPへの対応も含めてThunderbird 3.0は快適に使用できるため、最近ではGmail専用のメール・エージェント(メイラー)として、筆者のWindowsやMac全てにおいて常用のアプリケーションとなっている。

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 この他、デフォルトでUbuntu 9.10へインストールされていないアプリケーションとして、Google製のWebブラウザ「Google Chrome」(Linuxβ版のVer.4.x)も新規にインストールした。Linux版のGoogle Chromeは、同じくβ版が提供されたMac OS X版よりも安定している上に機能的にもWindows版(の開発版)と同等なので、JavaScriptが多用されているサイトやYouTubeへのアクセスには、FirefoxではなくGoogle Chromeをと使い分けている。また、「OpenSimulator」やOSGrid」へのアクセス・ビューアとして、Hippo OpneSim Viewer」のLinux版をインストールした。こちらも、Windows版やMac版と同様に手動で日本語化できるので、WindowsやMac OS Xと全く同等に使用可能だ。

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 Ubuntu 9.10には、オフィス系のアプリケーションとして、「OpenOffice.org」がデフォルトでインストールされているので、WindowsやMac OS Xのように別途オフィス系アプリケーションを(購入して)インストールすることなく、ワードプロセッサや表計算、そしてプレゼンテーションなどの作成や表示が行える。マイクロソフトのオフィス・アプリケーションとの互換性も100%の完全ではないが、それなりに読み出しやデータの交換が可能なので、メールで添付されてくるワードやエクセル、パワーポイントのファイルなどの表示には十分に対応できるだろう。

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 Ubuntuには、GUIとして「GNOME」が採用されているが、これは「KDE」へ切り替えることも可能だし、デスクトップのデザイン自体もWindowsやMac OS Xに比べると自由度がはるかに柔軟性に富んでいる。操作に慣れたWindows風やMac OS X風にカスタマイズすることも可能だし、映画などに登場するSF風なGUIとすることも可能だ。これらのデスクトップ・テーマもフリーでダウンロードすることができるのも嬉しいところだ。
 加えて、今年が元年とも言われる3D対応は、早くからGUIの3D化が行われており、少なくともWindowsのAeroなどよりは高機能な3Dデスクトップ機能が実装されている。また、GUIに関してはWindowsよりも優れていると言われている、Mac OS Xの操作性も取り込まれているので、デスクトップ操作に関してはUbuntuデフォルトではなく、自分の好みでカスタマイズして使用するのが、Ubuntuの快適な使い方なのだと筆者は思っている。
 これまでは、あまりLinux(特にUbuntu)に関しては、ブログの記事として取りあげて来なかったのだが、今年は積極的にLinux(特にUbuntu)の記事を取りあげて行く予定だ。基本的には、無償でダウンロードできるアプリケーションが大前提で、有償のアプリケーションは、手持ちのWindowsアプリケーションをUbuntuで活用する場合のみとしたいと思っている。

 

 

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