GSKY LINK GS-27USB
ちょっと間があいてしまったが、前回の記事で米国在住の友人から台湾みやげをもっらった事を書いたが、その台湾みやげの紹介をしておこう。友人からもらったのは、台湾GSKY Link社製のIEEE802.11b/gに対応したUSB接続の無線LANアダプタ「GS-27USB-50」だ。友人曰く、なんでも中国で大人気のアダプタで、米国でも人気があるアダプタなのだと言う。そして、中国で人気がある製品は、直ぐに中国国内で偽物が売られるのが常で、現在中国で販売されているの「GS-27USB-50」は、殆どが偽物なのだそうだ(真偽は不明)。
また、「GS-27USB-50」は米国でも輸入販売されているのだが、殆どがMade in Chinaで本物ではなく偽物の「GS-27USB-50」が殆どなのだとか(これも真偽は不明)。そこで、台湾へ友人が出張した際に、台北で本物の「GS-27USB-50」を購入してきたというわけだ。筆者へ「GS-27USB-50」渡す際も、「ここにちゃんと『Made in Taiwan』のシールがあるだろう」と、誇らしげに筆者へ見せてくれた。「GS-27USB-50」の見た目は、ごく普通のUSB接続型無線LANアダプタ(正直に言えば一昔前の大型USB無線LANアダプタだ)で、目立つのは大型の外部アンテナが付属している点だろうか。
友人から台湾GSKY Link社「GS-27USB-50」をもらった時点では、特に気にもしなかったのだが、帰宅してからWebで「GS-27USB-50」の情報を調べてみると、どうやら出力がかなり大きな無線LANアダプタだということが判った。もちろん、日本国内では技適の承認を受けていないので、付属のアンテナを接続して電源を入れた時点で電波法違反となってしまう代物だ。また、FCCの認定マークはあるが、CEの認定マークは無いので、FCCと相互条約を結んでいる国(台湾もそうだ)以外での使用は、その国の電波法違反となる可能性が高い。
「GS-27USB-50」は、中国で大人気とのことだが、中国の無線LANに関する法律は筆者もあまり知らないので、中国国内での使用が合法なのか違法なのかも定かではない。なぜ、一昔前の様な「GS-27USB-50」が人気なのかと言うと、それは無線LANの暗号化方式の一つである「WEP」の暗号化されたキーを解読できると言うことらしい。日本国内でも、まだまだWEPによる暗号化された無線LANアクセス・ポイント(AP)が多いのだが、これは主に任天堂DSシリーズの影響だろう。
「GS-27USB-50」のパッケージを開けると、「GS-27USB-50」本体と、2.4GHz帯のロッド・アンテナが入っていた。紙製のパッキンを更に開けると、USB接続ケーブルと、CD-ROMが二枚入っていた。一枚は、「GS-27USB-50」のドライバ・ソフトと説明書のPDFファイルが収録されている。もちろん、日本語の説明書は入っていなかったのは言うまでもない。もう一枚の(黒い)CD-ROMは、「back |track 3」のブターブルCD-ROMだった。なるほど、WEPの解読にはback trackに収録されているツールを使うということかと判明した。友人が言うには、「このback trackのCD-ROMはショップの店員が別にくれた」とか。そして、このCDが凄いのだそうだが、back track自体は筆者も知っていたし、セキュリティ・チェックにも使用しているので、別に驚く程のものでは無いのだが、それは言わなかった。
ちなみに、back track 3は1年ほど前のバージョンで、現在は最新版のback track 4がリリースされているのだが、こちらはCD-ROMには収録できず、DVD-ROMかUSBフラッシュ・メモリでないと収録できないため、(おそらく)CD-ROMに収録可能なback track 3を同梱しているだと思われる。ちなみに、back trackは、ハッキング用のツールという訳ではなく、セキュリティ・チェックに特化したLinuxで、ベースになっているのはUbuntu(KDEベースなのでKubuntuが正しいかもしれない)で、back track CD-ROMでPCを起動すれば、そのままLinuxが起動して、各種のセキュリティチェック用ツールが使用可能となる。
さて「GS-27USB-50」本体は、タバコの箱程度の大きさで、無線LANアンテナ接続用のSMAリーバースのコネクタと、反対側にはミニUSBのコネクタがあるだけで、特に電源スイッチなどは装備されていない。「GS-27USB-50」本体の裏には、MACアドレスとシリアル番号、そして『Made in Taiwan』のシールが貼ってある。認定規格は、上記で書いたがFCCの認定を受けているので、米国や台湾で使用する分には、合法的に使用可能な製品だが、日本国内での使用は違法となってしまうために、ダミーロードをSMAリバース・コネクタへ接続するなど、電波が発射されない様にしない限り、電源を入れた段階で違法となってしまう。
「GS-27USB-50」に付属するアンテナは、SMAリバースのコネクタがベース部分になっており、この部分が稼働式となっているため、「GS-27USB-50」本体へネジ込んだ後、この稼働部分を(90度)折り曲げて使用する形となる。可動部分はノッチが45度と90度の二段階あるので、無線LANの電界強度などによって角度調整も行える。アンテナ内部は、分解してみていないので、推測となってしまうが、おそらく2.4GHzのスリーブ・アンテナに、5/8λ(波長)のホイップをスタックしたアンテナだと思われる。「GS-27USB-50」の仕様書には、5dbi(アイトロピック・アンテナ比で5dbの利得)とあるので、そんな構成のアンテナだと推測してみた。
「GS-27USB-50」本体は、ビスで筐体が組み立てられているのではなく、プラスチックの爪だけえで上部と下部が止まっているだけなので、この爪をマイナス・ドライバで外してやれば容易に分解が可能だ。技適の認定機器では、分解しただけで違法となってしまうのだが、どうせ非認定製品なので「GS-27USB-50」を分解してみたのが、上に掲載した写真だ。大きさの割には大きなヒート・シンクが装着されているのが、USB接続のコントローラ部分で、基板にパターンだけがある長方形の囲い(シールド用)の中に、高周波のチップがある。
大きめのヒート・シンクが、このシールドのパターン部分まではみ出しいるのは笑えるが、そのためにシールド用の金属ケースがハンダ付けされていなのかどうかは不明だ。しかし、基板のパターンが金メッキされていたり、SMAリバースのコネクタは金メッキが標準だとしても、ミニUSBコネクタまでも金メッキされていたのは、少し良いパーツを使用しすぎではないかと思った程だ。基板上にはチップLEDもあり、「GS-27USB-50」が可能すると、このチップLEDが点灯するのだろう。「GS-27USB-50」の上側のケースには、ちょうどチップLEDの上の部分に、透明プラスチックが装着されていてパイロットLEDであることが判る。
せっかく友人から台湾みやげとして頂いた「GS-27USB-50」だが、日本国内では使用する機会は無いし、わざわざ(高価な)SMAリバース用のダミーロードまで購入してまで、「GS-27USB-50」をテストしてみる気も筆者には無い。米国や台湾への出張の機会にでも持参してテストしてみるまで、「GS-27USB-50」は筆者の机の引き出しの中で、眠っていていただくことになるだろう。
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コメント
G-SKYいらないなら買わせてくれませんか?
投稿: ファルコン | 2010年11月 5日 18:24
ファルコンさん、こんばんは、
>G-SKYいらないなら買わせてくれませんか?
残念ながら、友人に頂いた土産なので、お譲りできません。
投稿: 清水 隆夫 | 2010年11月 6日 01:01
Gsky(GS-27USB-50)の使い方について教えて下さい。
愉しい大学生活を夢見て上海の学生寮に来たのですが、部屋にインターネット環境なく。。。
寮の友達から強力な無線LANアンテナをみんな使ってるから。。。と(GS-27USB-50)を紹介してもたったのですが。。。
私のPCはMacbook Air(初期型貰い物)!知り合いの中国人にMAC使用者が居ない(泣
日本文の説明書らしき5枚綴り【BT3、BT4利用方法】も付属していましたが、最初から設定方法がサッパリ。。。(汗
ちなみに、CDは2枚(内1枚は小さいCDでした)付属しています。
頂いた友人は、香港から買ってきてあげたけど使い方は分からない。。。との事でした。
どなたかPC(mac)初心者で極貧noncoに『女子供でも分かる使用方法』教えて下さい。
投稿: nonco | 2011年5月17日 15:19
noncoさん、こんばんは、
Mac OS X用のドライバは、10.4と10.5用のが、ダウンロードできますから、MacBook AirのOSのバージョンに合わせて、下記のURLからダウンロードしてみてください。
http://152.104.125.41/downloads/downloadsView.aspx?Langid=4&PNid=1&PFid=1&Level=6&Conn=5&DownTypeID=3&GetDown=false&Downloads=true#RTL8187L
上海に在住でしたら、HK(香港)からダウンロードすれば良いと思います。
ダウンロードしたドライバをMacへインストールして、Macを再起動。そして、アダプタをUSBで接続すれば、無線LANアダプタとして使用可能になる(ハズ)です。
ただ、Mac内蔵の無線LANと大差ないと思いますけど・・・
ちなみに、BT3やBT4は、LinuxのブートCDなので、MacBookに外付けCDドライブを接続して、Macを起動するときにOptionキーを押しながら電源をONにすると、CDドライブからのブートメニューが表示されるので、CDドライブを選択すればBack|Track(Linux)が起動します。
使い方は・・・難しいので簡単に説明はできません。
Back Track LinuxをキーワードにGoogle先生で調べてください。
投稿: 清水 隆夫 | 2011年5月18日 22:04