SW

　本来の英単語が省略された略語は、日本でも多々使用されているが、全く同じ略号であっても、使われる時と場所によって意味は全く違ってくる。例えば「CD」は、一般的には音楽やソフトウェアが収録されたメディアの「Compact Disc」を意味する事が多いだろう。しかし、これが銀行でCDと言った場合にはキャッシュ・ディスペンサー（Cash Dispenser）を意味するだろうし、Linux/UNIXのターミナル（或いはMS-DOSやWindowsのコマンド・プロンプト）を操作している時ならば、「CD」はChange Directoryを意味するコマンドだ。

　今回の記事のタイトルに用いた「SW」は、コンピュータ業界であればソフトウェア（Soft Ware、S/Wとも略す）を意味し、対する「HW」（H/Wとも略す）はハードウェア（Hard Ware）だ。また、電気回路や電子回路であれば、「SW」はスイッチ（Switch）の略号となり日本語では開閉器と呼ばれるパーツで、電波・放送ならば「SW」は短波（Short Wave）の略となる。また、映画であれば「SW」は、言わずと知れたSF（日本ではSFと略すが、欧米ではSci-Fi：サイ・ファイと略す）の名作、Star Wars（スターウォーズ）を意味した。しかし、先週末に筆者の元へAmazonから届いた商品は、これらの何れでもない「SW」だ。

　今回、筆者がAmazonで予約購入した「SW」は、昨年夏に公開された劇場用アニメーション「サ マーウォーズ」（SummerWars）のDVDだ。三月三日に発売Blu-ray Disc Video版サマーウォーズと同時に発売されたのだが、筆者は未だBD Videoの再生プレーヤを持っていないので、当然ながらDVD版サマーウォーズを予約購入した。昨年の夏に劇場公開された時点に劇場で見たかったのだが、結局劇場では観ることができなかったので、残念ではあるが、やっとTV画面ではあるがサマーウォーズを観ることができた訳だ。

　今回、題名に「SW」と記したのも、DVD版サマーウォーズのDVDメディアには、サマーウォーズ（小さくSummer Warsとは印刷されている）と印刷されているのは、ドット文字風の「SW」の二文字が目立ったので、これをいただいたという訳だ。パッケージの面には、サマーウォーズと記されているので、パッケージ写真を最初に見ればDVDに記されている「SW」が何の略かは誰でもが判る（中身ががStar WarsのDVDだったら、それはそれで笑えるし、水着：Swim Wareが出てきたりすれば爆笑してしまう）訳だ。DVD版サマーウォーズのDVDは二枚組で、本編の他に絵コンテなどを収録した特典DVDが付属している。

　この他、DVD版サマーウォーズのDVD（Blu-ray Disc Video版サマーウォーズにも）にオマケとして同梱されているのは、劇中に登場するコンピュータ仮想世界「OZ」（オズ）のシールが二枚だ。劇中の現実世界は長野の自然豊かな旧家が舞台なのだが、物語の事件は仮想世界（メタバース）の「OZ」で、それぞれの現実世界の登場人物が操作するアバターによって繰り広げられる。欧米の仮想世界が舞台となるSF小説では、映画「マトリックス」の原案となったり、サイバースペースという造語を生み出した事で知られるウィリアム・ギブスン（William Ford Gibson）の「ニューロマンサー」（Neuromancer）や、仮想世界を「メタバース」という表現を行った初めてのSF小説となる、ニール・スティーヴンスン（Neal Stephenson）の「スノウ・クラッシュ」（Snow Clash）に代表される、いわゆるサイバーパンク的なちょっと暗めの未来小説が多いのだが、サマーウォーズでは、サイバーパンクとは全く正反対の明るい筋書きだ。

　今回は、DVD 版サマーウォーズを予約でAmazonから購入したのだが、DVD一枚だけだとAmazonからの発送がメール便になってしまうので、合わせてマイケル・ジャクソンの日本版ベスト・アルバム「キング・オブ・ポップ -ジャパン・エディション」のCDを同時に発注した。案の定、Amazonからの発送はメール便ではなく、通常の宅配便で発送されてきたので、メール便だと発送後の到着が二日間を要する場合が多いのだが、通常の宅配便（業者は、メール便も宅配便も佐川急便）では、Amazon発送後の翌日には配達される。
　DVD 版サマーウォーズ、キング・オブ・ポップ -ジャパン・エディション共に、どちらも単品でも送料無料なのだが、単品配送の場合にはメール便の配達となってしまう（場合によっては異なる場合もあるようだが）ので、早く欲しい場合には複数のCD/DVDを注文すｒというのも一つの方法かもしれない。ちなみに、マイケル・ジャクソンのアルバムは、既に何枚か持っていたのだが、オリジナルのCDが行方不明になってしまっており、探す（単語としては、発掘が適切かもしれない）手間よりも聞きたい曲目が殆ど収録されているキング・オブ・ポップ -ジャパン・エディションを購入したという訳だ。
　サマーウォーズに登場する、仮想世界「OZ」は筆者が過去に何度か記事にしている、PCによって実現される3D仮想世界のSecond Lifeや、OpenSimulator（OpenSim）/OSGrid（仮想世界GRID）などに通じるテーマでもあり、劇中にコンピュータやPCはもちろんのこと、携帯電話やiPhone、Nintendo DSiなどで、この仮想世界「OZ」へ接続できる様に描かれている。サマーウォーズ自体がアニメーションなので、その中で描かれる仮想世界「OZ」もアニメーション世界なので、描かれるアバターで劇中の現実世界とキャラクタや世界の差別化をしている感じだったが、これが実写版だったとすれば、仮想世界「OZ」をどうのようにCG化したのか、ちょっと興味深かった。
　ちなみに、今回購入したサマーウォーズは、筆者の元に届いたその日に行われた第33回の日本アカデミー賞の「最優秀アニメーション作品賞」を受賞したとのことだ。アカデミー賞と言えば、明日（現地時間では今日）は本場ハリウッドのアカデミー賞が発表される。筆者も日本公開初日に劇場へ観に行ったSF 3D CGの大作「アバター」（Avatar）が、オスカーのブロンズ像を独占するのかどうか、興味津々と言ったところである。

■ サマーウォーズ（DVD）【特別価格：3,552円(税込：3,730円)送料無料】

■ サマーウォーズ（Blu-ray Disc Video）【特別価格：7,252円(税込：7,615 円)送料無料】

■ 【送料無料選択可！】キング・オブ・ポップ -ジャパン・エディション / マイケル・ジャクソン【販売価格：1,890円 (税込)送料別】