CASIO EX-H20G ファームウェア Ver.1.02

　GPS受信機と電子コンパスを内蔵し、GPS衛星からの測位電波が受信できない屋内や地下でも、自律測位によって位置を演算するハイブリッドGPS機能を持った、カシオ計算機製「EXILIM Hi-ZOOM EX-H20G」のファームウェアが、発売直後にアップデートされたバージョン1.01から、バージョン1.02へとアップデートされた。前回のアップデートでは、GPSデータ・ロガー機能の追加という機能アップがバージョン・アップによってもたらされて、簡易GPSデータ・ロガーとしても大活躍の「EXILIM Hi-ZOOM EX-H20G」であるが、今回のアップデートはどうなのだろうか。

　CASIO製「EXILIM Hi-ZOOM EX-H20G」用のファームウェア・バージョン1.02は、カシオのサイトよりダウンロードが可能だ。ファイルは、Windows向けの自己解凍タイプ（EXEファイル）と、Mac OS用のファイルが選択できるが、WindowsユーザもMac OS用のZIPファイルの方が扱いやすいと思う。ダウンロードには、「EXILIM Hi-ZOOM EX-H20G」のシリアル番号の入力が必要となるので、予め手元に「EXILIM Hi-ZOOM EX-H20G」を準備しておいた方がよいだろう。

　今回の「EXILIM Hi-ZOOM EX-H20G」用ファームウェア・バージョン1.02用アップデートのファイルは、前回のバージョン1.01ファームウェアのファイルよりもかなり容量が大きくなっている。リリース・ノートでは、GPS周りの手直しが行われているようで、測位ログ・データの記録期間が、一週間（7日間）から2週間（14日間）へと倍に延長されたとある。また、GPS機能の一部動作の修正も行われている。しかし、ファイル容量から推測すると、それ以外にも多数の修正が行われているように思われる。
　「EXILIM Hi-ZOOM EX-H20G」のファームウェア・アップデートは、カシオのサイトからダウンロードしたファームウェアのバイナリ・ファイル（EX-H20.BIN）を、SDメモリ・カードのルートへ保存して、「EXILIM Hi-ZOOM EX-H20G」の「MENU」ボタンを押しながら電源ボタンを押せば、記事冒頭に掲載した様な画面が表示されるので、「YES」ボタンを選択すればアップデートが開始される。アップデート時には、事前のバッテリーを充電して満充電状態で行った方がよいだろう。

　今回の「EXILIM Hi-ZOOM EX-H20G」用ファームウェア・バージョン1.02による機能追加は残念ながら行われていない。しかし、GPS測位のコールドスタート速度が、以前のバージョンよりも若干ではあるが高速になった感じがする。しかし、残念ながら以前のレポートで筆者が指摘しているExif GPSデータへの移動速度と移動方向の記録は、今回のVER 1.02でも実装されておらず、この点では筆者が昨年6月末に購入したGPSと電子コンパスを内蔵しているソニー「Cybershot DSC-HX5V」よりも、旅カメラとしてのExifデータ記録においては物足りない結果となっている。
　今年に入ってから、GPS受信機を内蔵したコンパクト・デジタル・カメラは、殆どのカメラ・メーカーより商品化されている。また、電子コンパスも合わせて内蔵している「Cybershot DSC-HX5V」の後継機種や上位機種も発表・発売になっており、GPS＋デジカメの可能性を以前から予測していた筆者としては、百花繚乱のGPSデジカメの登場は嬉しい限りである。全ての機種を評価してみたいところだが、残念ながらそれは無理な相談だ。しかし、依然としてGPS受信機と電子コンパスを内蔵したコンパクト・デジタルカメラの中で、GPS機能の性能がダントツなのは、カシオの「EXILIM Hi-ZOOM EX-H20G」だと思う。
　そう言った意味でも、是非ともExif GPSデータへの移動速度と移動方向の記録を行う「EXILIM Hi-ZOOM EX-H20G」用ファームウェアを、カシオにはリリースして欲しいと願うのは、筆者だけではないだろう。

＜＜新ファームによるサンプル写真＞＞

＜＜ファームウェア VER 1.03の記事＞＞

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