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2011年2月 2日

Hanwha PND-A4341

 先週の記事「CASIO EX-H20G GPSデータ・ロガー機能」でも冒頭に掲載した写真に写っている筆者が、2009年の10月に購入した「Hanwha PND-A4320だが、二年近くも経過しているので、地図が古くなってきてしまった。地図データだけを購入できれば良いのだが、残念ながら新しい地図データを収録したSDメモリ・カードのみの販売は行われておらず、2010年度版の地図を搭載している新しいモデルを購入する必要があるので、価格も安価(15,900円税込み、送料込み)になっていたのでPND-A4320の後継モデルとなるHanwha社製の「PND-A4341」を購入した。

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 Hanwha社製の「PND-A4341」は、見た目は旧モデルのPND-A4320と同じデザインに見えたので、そのまま取り付け用のステーなども共通で使用可能かと思っていたので、そのまま載せ替えるだけだと予想していた(実際には筆者の目論見は見事に外れたが)。また、肝心の地図データは、PND-A4320と同じゼンリン製なのだが、PND-A4320では2GBのSDメモリ・カードへナビゲーション用アプリケーションと地図データが収録されていたが、「PND-A4341」では4GBのSDHCメモリ・カードへ収録と、容量的には二倍になっている。丁度CD-ROMベースのカーナビゲーション装置から、DVD-ROMベースのカーナビゲーション装置へとアップグレードした感じだ。

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 今回、筆者が購入したHanwha社製の「PND-A4341」は、二年前の2009年10月に購入した「Hanwha PND-A4320と殆ど同じ同梱品で構成されている。「PND-A4341」本体と、シガープラグ型のUSB電源アダプタ、「PND-A4341」取り付け用の吸盤つきステー、そして吸盤が張り付かない場合の吸盤用接着ベースだ。説明書は、ちゃんとした日本語の取扱説明書が付属しているので、取り扱いに戸惑うことは無いだろう。詳しい付属品の説明は後述するが、筆者による以前のPND-A4320のレポートも合わせて参照いただいた方が良いだろう。

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 「Hanwha PND-A4341」の本体は、旧モデルとなる二年前の「Hanwha PND-A4320と筐体のデザインは非常に似ているのだが、実際に手元で両者を見比べてみると全く別の筐体だった。まず、大きさでは「Hanwha PND-A4341」の方が旧モデルのHanwha PND-A4320よりも若干大きくなっており、液晶ディスプレイのサイズは4.3インチのWQVGAと同じなのだが、筐体は縦方向に大きくなっている。また、裏面に装備されているスピーカの位置も左右が逆転しており、スイッチも電源スイッチのみとなり配置も左側面から上部側面へと移動している。
 この様に「Hanwha PND-A4341」の本体は、旧モデルのHanwha PND-A4320と筐体サイズが異なっているので、筆者の思惑では取り付けステーを旧モデルと共有できると考えていたのだが、取り付けステーごと交換しなければならない結果となった。もっとも、取り付けステーは吸盤式で、しかもレバーをワンタッチで引き起こすだけで脱着が可能なので、煩わしさは全くない。

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 電源スイッチの位置が変わったのに加えて、旧モデルHanwha PND-A4320では音量調整ボタンが独立して装備されていたのが、「Hanwha PND-A4341」ではタッチパネルでの調整のみとなり、音量調整ボタンは無くなった。また、旧モデルHanwha PND-A4320でも装備されていたが、使用は出来なかった内蔵マイクロフォンも、「Hanwha PND-A4341」にも装備されているのだが、同様に使用するアプリケーションは存在せず、事実上は使用出来ない。
 しかし「Hanwha PND-A4341」でも、外部GPSアンテナのコネクタが装備されており、オプションの外部GPSアンテナを購入することで使用することが可能になった。これは、旧モデルHanwha PND-A4320では、オプション設定されていなかったので大きな進歩だ。しかし(残念ながら)、装備されているコネクタの形状が異なるので、「Hanwha PND-A4341」用の外部GPSアンテナを旧モデルのHanwha PND-A4320では使用することは出来ない。また、「Hanwha PND-A4341」では、スタイラスペンが本体に収納されているので、タッチパネルのキャリブレーション時には便利に使用できるだろう。もちろん、ナビ用アプリでも使用することは可能だが、ナビのアプリ操作は指で操作し易く作られているので、わざわざスタイラスペンを取り出して使う必要もないだろう。

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 「Hanwha PND-A4341」で最も大きな強化ポイントは、本体のハードウェアではなくSDHCメモリ・カードが4GBとなり、旧モデルのHanwha PND-A4320の2GBのSDメモリ・カードから二倍になったことだ。これにより、地図データが大きくレベルアップしているのだが、実際には視覚的な見やすさも良くなっているので、地図データの詳細化に加えて見やすさという点でも、旧モデルのHanwha PND-A4320から大きく進化している。
 実際に、旧モデルのHanwha PND-A4320と、今回筆者が購入した「Hanwha PND-A4341」の表示の違いなどに関しては、別の記事でレポートを行う予定なので、そちらを参照して欲しい。

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 「Hanwha PND-A4341」の付属品は、旧モデルと同じ同梱品なのだが、こちらもモデルチェンジしている。シガープラグ型のUSBコネクタを装備DCアダプタも、旧モデルのHanwha PND-A4320ではケーブルがカールコード・タイプだったのだが、「Hanwha PND-A4341」の電源アダプタでは通常のケーブルに変更されており、シガープラグの形状も変更されている。装備されている電源LEDも赤いLEDから緑のLEDへと変更されていた。USBの5V出力なので、旧モデルとの互換性は有ると思われるが、同梱されている電源アダプタを用いた方が良いのは言うまでもない。
 吸盤付きのステーは、ベース部分は同じなのだが、本体をホールドする部分は、本体のサイズが異なっている(「Hanwha PND-A4341」の方が大きい)ので、互換性は無い。このステーの部分は取り外しが可能なので、ステーごと交換することも可能だが、吸盤の付いたベース部分もワンタッチで脱着可能なので、丸ごと交換した方が手っ取り早い。吸盤が張り付かない場合に使用する粘着シール付きのベースは、旧モデルと互換性があるので、このベースアダプタを流用することは全く問題ない。

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 「Hanwha PND-A4341」のOSは、旧モデルのHanwha PND-A4320がWindows CE 5.0だったのに対して、Windows Embedded CE 6.0にアップグレードしている。OSが異なるためなのか、旧モデルHanwha PND-A4320の2GBのSDメモリ・カードを、「Hanwha PND-A4341」へ装着しても、SDメモリ・カードが認識出来ないというエラーを表示し、ナビのアプリケーションは起動できなかった。逆に「Hanwha PND-A4341」の4GB/SDHCメモリ・カードを旧モデルHanwha PND-A4320へ装着しても、同様のエラーを表示して起動出来なかった。どうやら、下位互換も上位互換も全く無いようだ。

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 ハードウェアでは、旧モデルHanwha PND-A4320で搭載されていたARMプロセッサ(ARM 9/400MHz)ベースのSoC「Atlas-III」から、「Hanwha PND-A4341」では同じくARMプロセッサ(ARM 11/533MHz)ベースのSoC「Atlas-IV」へとアップグレードされており、GPSエンジンもチップ内蔵のSiRF Star III同等へアップグレードされているようだ。実際に、初期測位速度や感度は、旧モデルHanwha PND-A4320よりも「Hanwha PND-A4341」の方が高速・高感度で、PND-A4320が45秒ほどで測位を開始するのに対して、「Hanwha PND-A4341」では30秒弱(共にコールド・スタート)で測位を開始した。
 また、ホット・スタートでは旧モデルHanwha PND-A4320の場合、20秒~30秒ほど測位開始に必要だったが、「Hanwha PND-A4341」では殆ど待たされる事なく測位を開始してくれる様になったので、この辺りのGPS性能の差は、やはりSiRF Star III(同等)の搭載による恩恵と言えるのだろう。
 筆者が、旧モデルのHanwha PND-A4320を購入した際の価格は「19,800円」(税込み、送料込み)だったが、今回購入した「Hanwha PND-A4341」は「15,900円」(税込み、送料込み)と、性能は大幅にアップしていながら価格は(期末前の大特価とは言え)大幅に安価になっている。この価格であれば、CD-ROMベースの昔のカーナビ装置用に、最新版のナビ研規格の二枚組CD-ROMを購入するのと大差無い。しかも、「Hanwha PND-A4341」であれば、電池駆動によってポータブルでも使用可能なので、徒歩に加えて自転車やバイクなどでも使用可能だ。
 「Hanwha PND-A4341」の地図表示や、旧モデルのHanwha PND-A4320との比較レポートは、もう少し「Hanwha PND-A4341」を使い込んでから行う予定だが、PNDを購入する予定のある方は、在庫が無くならないうちに早めに大特価中の「Hanwha PND-A4341」を入手しておいた方が良いかと思われる。

<<以下、Hanwha PND-A4341 (2)へ続く>>

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 先週、ハードウェアについてレポートを掲載した筆者の購入した韓国Hanwha社製の「PND-A4341」であるが、快適にカーナビゲーションを行ってくれている。ソフト面では、筆者の愛用していた旧モデルとなる2009年の10月に購入した「Hanwha PND-A4320」と比べると操作面も含めて大きな違いはなく、操作に戸惑う事はない。画面デザインは、若干変更されているが、改悪されている印象はない。旧モデルの「Hanwha PND-A4320」との最大の違いは、週rくちずデータの容量が増えたことによる地図... [続きを読む]

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