OpenSim 0.7.1
先週の記事「Ubuntu nVIDIA Driver」の後半で、OpenSimやOSgridの近況などをレポートしたのだが、その記事の中で筆者が予想したとおり、先週の5月5日(日本時間でも5/5)にOpenSimulator Version 0.7.1がリリースされた。例によって、OpenSimのサイトのトップページ、右側のダウンロード・リンクより、実行ファイル形式のバイナリと、ソースコード(C#)がダウンロード可能になっている。Windows XP/Vista/7ユーザであれば、最初の「Binaries Zip」をダウンロードして、ZIPファイルを開いて、「OpenSim.exe」をクリックすれば、そのままOpenSimサーバが起動する。
ただし、x64(64ビット)版のWindows XP/Vista/7ユーザは、「OpenSim.exe」ではなく、「OpenSim.32BitLaunch.exe」をクリックすることで、64ビット版のWindowsでもOpenSimサーバを稼働させることが可能だ。Windowsの場合に必要となるのは、Windows XPユーザ(x64版の場合も)の場合は、マイクロソフトから.NET Framework Version 3.5以上のライブラリが必要となるので、予めインストールして置く必要がある。もちろん、Version 3.5以上のVersion 4.0であれば上位互換があるので、問題は無い。Windows Vista/7では、デフォルトで.NET Frameworkが組み込まれているので、そのままOpenSimサーバを起動することが可能だ。
今回リリースされたOpenSim Version 0.7.1の特徴や前バージョンのOpenSim 0.7.02からの変更点などは、OpenSimのVersion 0.7.1 リリース・ノートに詳しい説明が掲載されているので、そちらを参照していただきたい。既に、筆者の場合はOSgridへ接続している段階で、開発版のOpenSim 0.7.1 (Dev)を稼働させていたし、RC版のOpenSim 0.7.1も稼働させていたのだが、非常に安定した動作を行っていた。特に、Version 0.6.9からのアップデートで、データベース構造が大幅にモディファイされた以後は、かなり安定した感じだ。
無論、安定しているとは言え、まだまだOpenSimはアルファ・テスト段階のアプリケーションなので、未完成部分やバグも潜んでいるので、それを承知で使用する必要があるのは、言うまでもない。一部のOpenSimを用いたSecond Lifeライクな商用サイトも存在しているが、アルファ段階のソフトウェアを商業ベースで使用していることも、ユーザは知っておく必要があるだろう。
ちなみに、ボランティア運用されているOSgridはOpenSimのテスト用グリッドなので、個人のOpenSimサーバを接続するのに費用は一切かからないし、もちろんOSGridへのユーザ登録も無料で、その後も一切の費用はかからない。OSgrid内では仮想通貨も存在していないので、オブジェクトの売買も行われいないし、配布されているオブジェクトも全てフリーだ。
OSgridでは、先月末にOpenSim Version 0.7.1 RC2が公開されていたのだが、昨日OpenSim Version 0.7.2 Devが公開された。結局、安定版のVer. 0.7.1のOSgrid版は未公開のまま、Ver. 0.7.2 Dev(開発版)へと移行した形だ。しかし、OpenSim Ver.0.7.1 Stableでも、現時点では問題なくOSgridへ接続が可能だ(ただし、OSGridへのカスタマイズ・モジュールを二つ組み込む必要がある)。
また、OpenSimulator(OpenSim) Version 0.7.1の初期起動時に入力する項目が、以前に説明したVersion 0.6.Xから若干変更と追加が行われているので、これに関しては機会を改めて解説を行いたいと思っている。
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