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2011年8月28日

Cool VL Viewer

 Second LifeのMesh対応ビューアが、これまでのβ版から正式版のVersion 3.0となり、Mesh Object表示機能が標準実装された。そして、それを追うかのようにサードパーティ製のビューアにもMesh Object表示に対応したビューアが、ついに登場したので紹介しておこう。このビューアは、以前に少しだけ紹介したCool VL Viewer」で、ベースとなっているのはSecond LifeビューアのVersion 1系(Snowglobe Version 1.4.2)だ。Cool VL Viewerは、このSnowglobe Ver.1.4.2を予めインストールしておき、それにCool VL Viewerのパッチを上書きインストールすることによって、はじめて使用可能となる。

クリックで拡大表示 Cool_vl_1

 Cool VLビューアには、メッシュ・オブジェクト表示に非対応のバージョン(Ver.1.26.0.X)と、メッシュ・オブジェクトの表示に対応したブランチ・バージョン(Ver.1.26.1.X)が今回からリリースされたので、メッシュ表示に対応させるには、このブランチ・バージョンをインストールする必要がある。対応OSは、LinuxとWindowsのそれぞれに対応している。筆者が試した限りではLinux版もUbuntu 64bit版の11.4で、動作が可能だった。今回のレポートではWindows XPで動作させたスクリーン・ショットを掲載している。
 Cool VL Viewerに限らず、サードパーティ製のSLビューアは、殆どがグリッド・マネージャを装備しているので、ログインするGRIDをSecondLifeからOSgridへ(もちろん他のGRIDへも)切り換えることで、SLだけで無くOpenSImで運用されているGRIDへのログインも可能になっているので、SL純正のV3ビューアを使用する際の起動パラメータを編集してログインする必要が無いので大変に便利だ。

クリックで拡大表示 Cool_vl_2

 Cool VL Viewerの場合も、ビューア起動画面からデフォルトのSecondLifeからOSgridへ、GRIDマネージャから切り換えると、ビューアに表示されているオープニング画面が、SLの画面からOSgidの画面に切り替わる。一度切り換えてやれば、以後の起動では切り換えたGRIDが選択された状態で起動するので、GRIDマネージャによる切り換えを毎回行う必要は無い。もちろん、別のGRIDや標準のSecond Life GRIDへ戻す事も可能だ。
 ちなみに、Snowglobeのインストール時に「日本語」を設定してインストールを行っても、Cool VL Viewerを上書きインストールすると、表示インターフェースの言語が「英語」へ強制変更(戻)されてしまう。もちろん、環境設定から表示言語を「English」から「日本語」へ設定を変更してやることで、メニューの表示は日本語となるのだが、画面の下へ表示されるボタン類の表示は、残念ながら英語のままとなってしまう。

クリックで拡大表示 Cool_vl_3

 Cool VL ViewerによるMesh Objectの表示は、SL純正のV3ビューアでの表示と遜色は無く正常にメッシュ・オブジェクトが表示される。衝突検出などもオブジェクトの大きさに関わらず正常に判定されおり特に問題は無かった。しかし、現時点でのCool VL ViewerによるMesh Objectのサポートは、残念ながら表示のみに対応という限定仕様で、SL純正のV3ビューアの様に、Mesh Objectのアップロード機能は未サポートなので、Meshデータのアップロードには、SL純正のV3ビューアを使用するしかない。

クリックで拡大表示 Cool_vl_4

 とは言え、既にアップロード済みのMesh Objectであれば、自分のインベントリからRezすることが可能なので、通常の使用にはOpenSimでは慣れたV1系ビューアの操作インターフェースなので使いやすく、動作もSL純正のV3ビューアよりも軽めなので、OpenSimでの常用ビューアとしては十分活躍してくれそうだ。筆者の様にOSgridへ接続しているOpenSimサーバのユーザはもとより、スタンドアロンでOpenSimをPCで動作させているユーザにも、使いやすいOpenSim用Mesh対応ビューアになると思われる。

クリックで拡大表示 Cool_vl_5

 ちなみに、メッシュ・オブジェクト表示に非対応のOpenSi,m/OSgrid推奨ビューアであるImprudence Viewer Version1.3.2 SSEで、Mesh Objectををみると、上に掲載した様な「>>」型の厚みのない二次元の板に見えてしまう。色や、貼ってあるテクスチャ、そしてオブジェクトの大きさなどは判断できるのであるが、メッシュ・オブジェクトの複雑な形状は全く想像すること不可能だ。また、小さな一つのプリム板に見えているメッシュ・オブジェクトであっても、メッシュ・オブジェクト対応ビューアで見ると、それなりの大きなオブジェクトの場合、衝突検出もメッシュ・オブジェクトのサイズで判断されるため、透明なプリムに阻まれて近寄れない様な状態になってしまう。
 Cool VL ViewerのMesh Object表示対応版は、ソースコードも同時に公開されているので、他のサードパーティ・ビューアも、Cool VL ViewerのMesh Object表示機能を取り込んでいくと予想されるので、今後はSL純正のV3ビューアだけでは無く、多くのサードパーティ製ビューアで、メッシュ・オブジェクト表示が実装されて行くだろう。もちろん、今後はMesh Objectの表示だけではなく、Mesh Objectのアップロード機能の実装も、Cool VL Viewerや他のサードパーティ製ビューアに実装されることを望んでいるのは、筆者だけではないだろう。
 また、特にOpenSimサーバを運用して、OSgridや他の多くのOpenSim GRIDへRegion(Sim)を設置している多くのユーザが、サードパーティ製ビューアへのメッシュ・オブジェクト機能の実装を望んでいるのは、言うまでもない。更に、Second Lifeでは、Mesh Objectのアップロードに対して、ユーザのクレジットカード登録が必須で、アップロードに対する課金も、形状によっては高価となってしまう。しかし、OSgrid/OpenSimであれば複雑なMesh Objectであっても無料でアップロードが可能であり、自分のPCでローカルにOpenSimを稼働させている場合と同じ無料である。
 Mesh Objectのアップロード確認用としてPCでOpenSimを稼働させているならば、OSgridへOpenSimサーバを接続することによって得られるメリットも多いので、メッシュ・オブジェクトのテスト用としてOpenSim/OSgridを活用してみては如何だろうか。

[8月31日追記]

 Mesh Object表示に対応したCool VL Viewerの最初に公開されたバージョンは、Version 1.26.1.1で、日本時間の8月28日(フランス時間では8月27日)だったのだが、8月31日(フランス時間8月30日)にVersion 1.26.1.2がリリースされた。記事に掲載している一部のスクリーン・ショットは、Version 1.26.1.1ではなく、新たにリリースされたVersion 1.26.1.2へ差し替えてあるので、ご了承いただきたい。

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コメント

[9月2日追記]

本日(フランス時間9月1日)、Cool VL Viewer Version 1.26.1.3がリリースされました。
幾つかのバグ修正が行われています。

投稿: 清水 隆夫 | 2011年9月 2日 21:32

[9月6日追記]

昨日(フランス時間9月4日)、Cool VL Viewer Version 1.26.1.4がリリースされました。

投稿: 清水 隆夫 | 2011年9月 6日 20:14

先生お久しぶりです。Mesh対応ビューアのβ版を入れてから 日々メッシュ・オブジェクトと格闘していました。Freeの3Dモデルを何とかOSGに持ってこれないかと考え、色んな人のブログを見させていただき・・・勉強しました。・・・が、情けないかなブレンダーの使い方が、分からない。一度投げ出し諦めかけましたが、何と新しいブレンダーは、私のひ弱な知識でもかってにSL対応の拡張子daeに変換してくれます。ただ頂いてきた3Dモデルをブレンダー内に取り込んだときモデルを右クリックして確定してからEdit modeでExportするだけでした。分かってしまえば・・何と言うこともないですね(^^)OSGに飾ってありますから暇な時見てやってください。ああ まだMesh対応ビューア正式版に変えてません。メッシュ・オブジェクト増えたら住人増えるでしょうか・・先生、困った時のせんせい頼みで、いつもありがとうございます。(^^) 

投稿: 伊達順子 | 2011年9月23日 14:15

伊達さん、こんにちは、

>何と新しいブレンダーは、私のひ弱な知識でもかってにSL対応の拡張子daeに変換してくれます。

そうですね、古いBlenderのバージョンでは、プラグインを入れないと出来なかったのですが、最近のでは標準で入ってます。

ちなみに、DAE拡張子は、SecondLifeやOpenSimのMesh Objectという訳ではなくて、3Dゲームなどのオブジェクト共通の3Dフォーマットです。

>まだMesh対応ビューア正式版に変えてません。

最新のV3よりも、最終V3のβバージョンの方が安定しているという噂もありますので、古くても問題ないと思います。特に、OpenSm/OSgridの場合には、まだまだMesh Objectのバグが取り切れていないので、尚更です。(苦笑)

とは言え、早くサードパーティのOSGrid/OpenSim対応のビューアでも、Meshがアップロードできるようになって欲しいものですね。(笑)

そうそう、Cool VL Viewerですが、今日(フランス時間では23日)、Version 1.26.1.8がリリースされてます。こっちは、アップデートしておいた方がよろしいかと思います。

それから、Mesh Objectは、フリーの3DデータをBlenderで変換してOSGrid/OpenSimへアップできますが、これは全く商用ではなくて、個人の趣味レベルなので問題はありませんが、アップロード先がSecond Lifeとなると、商用とかフリー素材を勝手に販売したりと問題になる可能性が大きいので様注意です。

それでは、また・・・

投稿: 清水 隆夫 | 2011年9月24日 16:07

清水隆夫さんはじめまして。
ブログいつも楽しく拝見しています。

教えてほしいことがあります。
こちらの記事で清水さんはUbuntu 64bit版の11.4でCool VLビューアの起動に成功しておられます。
私は32bit版のsecondlifeビューワーを起動させることができません。
公式,Phoenixなどいろいろ試してみました。
どのような設定をしたのか教えて欲しいです。

投稿: ひこまる | 2012年1月24日 20:52

ひこまる さん、こんばんは、

>私は32bit版のsecondlifeビューワーを起動させることができません。

この記事を書いた時は、起動が少し怪しかったのですが、動作は不安定ながら問題はありませんでした。

で、確認の為に、現在のUbuntu 11.10 x64版で、最新のCool VL Viewer(12/01/21版)をインストールしてみました。

結果は、起動できませんでした・・・
Windows版では問題なく、64ビット環境でも動作するのですが・・・

Cool VL Viewerでは無く、Imprudence Viewer ならば、Linux x64版があります。(http://blog.kokuaviewer.org/)動作もOKでした。

ただし、Meshの表示には対応してません。Shadow表示は可能です。

試してみてください。

私は最近ではSLへはログインしておりませんが、お時間があれば、是非OpenSim/OSgridへもログインしてみてください。

投稿: 清水 隆夫 | 2012年1月25日 21:47

清水隆夫さま
ご回答ありがとうございました。

64bitのUbuntuでも32bitライブラリをインストールすることによって、公式ビューワーなど32bitのソフトウェアも動かすことが出来ました。
ただし私の技術ではストリーミング(動画)を動かすことができませんでした。

OpenSim/OSgridにも興味がありますので、こんどINさせてもらおうとおもいます。

投稿: ひこまる | 2012年2月26日 22:31

ひこまる さん、こんばんは、

>64bitのUbuntuでも32bitライブラリをインストールすることによって、公式ビューワーなど32bitのソフトウェアも動かすことが出来ました。

上手く動いて良かったですね。 (^O^)
私の前のUbuntuの環境も、動作していたのは本人が忘れtえいただけで、32ビットのライブラリを入れていたのかもしれません・・・ 失礼しました。 m(_ _)m

>OpenSim/OSgridにも興味がありますので、こんどINさせてもらおうとおもいます。

このところ、SLからOSgridへ移住・移民される日本人の方(自前のOpenSimサーバを動作させて、OSgridのGRIDへ接続する方)が一気に増えてまいりました。

是非、お時間があればログインしてみてください。お待ちしております。 (^O^)

投稿: 清水 隆夫 | 2012年2月28日 22:51

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