筆者が購入した、SoftBank Mobileのスマートフォン「X01HT」用に、KRUSELL社から発売されている、「ハンディ X01HT(hTc Z)」ケースを予約していたのだが、本日クルーセル ジャパン社より、筆者の手元へ届いたので、早々に筆者のX01HTへ装着して評価してみたので、ハンディ X01HT(hTc Z)ケースのレビューをお届けする。
ちなみに、KRUSELL本社のサイトでは、クルーセル ジャパン社のハンディ X01HT(hTc Z)ケースという名称ではなく、Qtek 9600/HTC TyTN用の「Orbit with Multidapt」ケースという名称で販売されており、対応機種にはドコモから発売されているX01HTの姉妹機、hTc Zの名称もある。
ハンディ X01HT(hTc Z)ケースは、ブラックの本革製ケースであるが、従来のKRUSELL社製の場合、ブラックの場合には革を縫ってある糸も黒色の糸が用いられていたのだが、ハンディ X01HT(hTc Z)ケースでは縫い糸がベージュ色の糸が用いられており、ステッチだけの違いでイメージが、かなり異なっているのが第一印象だ。
また、金属製のKRUSELL社ロゴバッジが、横長のタイプへ変更されている(昨年の他のモデルあたりから、変更されているようだ。)のも、見た目の印象が変わった理由かもしれない。
ハンディ X01HT(hTc Z)ケースの構造は、KRUSELL社らしい凝った作りになっており、X01HTのギミック(スライド・キーボード)を、全く損なうことが無いように良く考えられている。基本的な構造は、前面をガードするフリップ型のカバーがあり、この前面フリップのカバーは、マグネット・ボタンによって本体カバーへ脱着される。
フリップカバーの裏側は、黒色の本革ではなく、縫い糸と同じベージュ色の本革となっており、ブラックと言ってもベージュとのツートンカラーとなっている。メインのフリップ型カバーを開くと、内部のX01HTの液晶枠の周りを囲む形でサブのフリップ型カバーがある。
このサブ・フリップのカバーは、ケース本体に対して横へ開閉する形で、本体ケースとの脱着は、スナップ・ボタンとなっているため、X01HTのキーボードを開閉する場合のみ、このサブのフリップ型カバーを開閉する事になる。言うまでもなく、ハンディ X01HT(hTc Z)ケースの裏側には、KRUSELL社のアイデンティティとも言える、マルチダプト・アダプタのベースが装備されている。
KRUSELL社の本革ケースといえば、ボディコン型のピッタリとモバイル・ガジェットへ装着できるケースが、機種専用ケースの特徴だ。ハンディ X01HT(hTc Z)ケースの場合、特に装着するのに手こずる程のボディコン度で、少々コツがいるかもしれないので、装着時のコツを説明しておこう。
まずX01HTのスライド・キーボードを完全に引き出した状態で、ハンディ X01HT(hTc Z)ケースの、透明ビニール製キーボード・カバーの内側へ滑り込ませて行く。この時、ハンディ X01HT(hTc Z)ケースの上側からX01HTのキーボードを入れて行き、ハンディ X01HT(hTc Z)ケースの下側透明ビニール・カバー(X01HTのキーボードの右側)を若干引っ張り気味にする。
完全にハンディ X01HT(hTc Z)ケースへX01HTのキーボードが入ったところで、X01HTのスライド・キーボードがハンディ X01HT(hTc Z)ケースの透明ビニール・カバーに干渉しないかどうかを、キーボードの開閉を試しつつ、X01HTのスライド・キーボードと液晶側との隙間へ、透明ビニール・カバーが潜る様にハンディ X01HT(hTc Z)ケースの透明ビニール・カバーの下側(X01HTのキーボードの右側)を引っ張りつつ調整を行う。
ハンディ X01HT(hTc Z)ケースの透明ビニール・カバーが、若干厚めな感じもするのだが、上手く調整を行えばX01HTのスライドキーボードは、スムースに開閉できるようになる。ハンディ X01HT(hTc Z)ケースの透明ビニール・カバーが、X01HTのスライド・キーボード上でたるみなどがあると、スライド・キーボードを格納する際に、透明ビニール・カバーがX01HTの隙間へ上手く入り込まなくなってしまうので、透明ビニール・カバーの下側(X01HTのキーボードの右側)を引っ張りながら、何度か調整すれば良いだろう。
X01HTをハンディ X01HT(hTc Z)ケースへ装着してしまえば、後は問題なくX01HTを使用することが出来る。ハンディ X01HT(hTc Z)ケースの前面フリップ・カバーを閉じた状態であっても、X01HTのボディ両サイドへ装備されている、全てのボタンにアクセスが可能で、microSDスロットへのアクセスも、ハンディ X01HT(hTc Z)ケースを装着した状態でアクセスが可能だ。
また、ハンディ X01HT(hTc Z)ケースの前面フリップ・カバーを開いた状態にすれば、X01HT下部に装備されているIrDAポートやリセット・ホール、USBポートの使用もハンディ X01HT(hTc Z)ケースが邪魔することなく可能だ。もちろん、X01HT前面に装備されている全てのボタンや、上部のTV通話用のデジタルカメラも、ハンディ X01HT(hTc Z)ケースのサイド・フリップを開く事無く使用する事ができるし、X01HTの液晶をタップすることも可能なのは言うまでもない。
ハンディ X01HT(hTc Z)ケースの前面フリップ・カバーは、通常の開閉ではX01HTの上部で開閉が止まるのだが、実はもう一段開閉を行うことが出来る。これは、X01HTの背面に装備されているデジタルカメラへアクセスしたい場合、二段目の開閉を行うことになる。
ハンディ X01HT(hTc Z)ケースの裏面には、マルチダプト・アダプタが装備されているのだが、この脇にはX01HTの裏面へ配置されているスピーカの音を遮らない用に、メッシュ状の素材が使われている。こういった細かな配慮は、KRUSELL社の機種別専用本革ケースに共通する仕様で、実にありがたい配慮だ。
この、ハンディ X01HT(hTc Z)ケースの裏面のフリップ・カバーを更に開くと、X01HTのデジタルカメラが現れる。もちろん、X01HTのLEDフラッシュ・ライトや自分撮り用のミラー、マクロ切り替えスイッチも容易に使用する事が出来る。この二段目のフリップ・カバー開閉も、マグネット・ボタンが使用されており、円形のメッシュ素材で覆われているマグネット部分が、デジカメのレンズ上部に配置されている。
ハンディ X01HT(hTc Z)ケースの前面フリップ・カバーは、開いた状態でX01HTを通話している場合、ちょっと邪魔になる事もあるが、そんな場合には裏側へぐるりと回してしまい、マグネット・ボタンへフリップ・カバーを固定してしまうと、X01HTで通話する場合、丁度手がこのフリップ・カバーのリングへ通せるため、X01HTを滑って落としてしまうことも無くなり、非常に具合が良い。
ハンディ X01HT(hTc Z)ケースの前面フリップ・カバー裏面には、SDメモリカードを収納可能なポケットが一つ装備されている。X01HTでは、microSDメモリが使用されているので、microSDメモリをSDメモリカードへ変換するアダプタを、このポケットへ常時入れておけば、出先などでのPCへデータを吸い出したり、書き込んだりする場合には、重宝するだろう。
しかし、もう一つ大きめのポケットがハンディ X01HT(hTc Z)ケースの前面フリップ・カバー裏面に装備されているのだが、このポケットのサイズが中途半端な幅なのが難点だ。クレジットカードや名刺が微妙にポケットに入らないサイズなのだ。後、数ミリポケット(と言うか、前面フリップ・カバーの幅)のサイズが大きければ、クレジットカードや名刺をポケットに収納できたので、これは残念な仕様だ。出来れば、マイナーチェンジなどの際に、改良してもらいたい点である。
ハンディ X01HT(hTc Z)ケースの場合、X01HTのスライド・キーボード上へ、透明ビニールのカバーが覆ってしまう点であるが、X01HTのスライド・キーボードのタッチを損なう事もなく、むしろ野外で使用する機会が多いX01HTのスライド・キーボードの保護という面では、ハンディ X01HT(hTc Z)ケースのメリットとなるだろう。
少し使い込んでみないと、何とも言えない部分としては、やはりハンディ X01HT(hTc Z)ケースの、この透明ビニール・カバー部分なのだが、希望としてはX01HTへの装着しやすさと、X01HTの個体差によるX01HTのスライド・キーボードと、液晶表示部との隙間を考慮すれば、後僅かだけ薄い素材を用いた方がよいのではないかと思う。
とは言え、これで筆者のX01HTも、KRUSELL社製の本革ボディコン・ケースが装着できたので、やっと一人前の実戦配備装備を完了したと言える。
■ KRUSELL社:http://www.krusell.se/
■ クルーセル ジャパン:http://krusell.jp/